機内で「雞尾酒」を飲んだことがありますか?
フルーツジュース、炭酸系、ワイン、お茶、コーヒーなど、CAがドリンクサービスを始める前はカートにたくさんの飲み物を積み込みます。
「請問要喝什麼飲料呢? (お飲み物はなにがよろしいでしょうか?)」
と聞くと、大抵のお客さんはカートの上や中に載っているものをなんとなく確認し、「オレンジジュース」「コーラ」、日本人の客さんなら「お茶」「ビール」など、目に入ったものをオーダーします。
が、たまにあるのです。「有什麼雞尾酒? (どんな雞尾酒がありますか?)」と聞かれることが。
中国語で「雞尾酒 (Jī wěi jiǔ)」は「カクテル」のこと
「有什麼雞尾酒?」、これは「どんなカクテルがありますか?」ということ。
特に新人だったころ、大勢のお客さんの視線があるエコノミークラスで「雞尾酒 (Jī wěi jiǔ)」のリクエストが入り、通路であれこれ配合するときは、まるで舞台に立って演技をするほどドキドキしたものです。
「これでつくりかた合ってるよね?」「お、美味しくできたかな…」。緊張すると普段は当たり前にできるはずのことがポンっと飛んでしまうことってありますよね。未だカクテルを見るとそんな新人時代の甘酸っぱい思い出が蘇ります。
そういえば、はじめてこの「雞尾酒 (Jī wěi jiǔ)」という単語を知ったときは「鶏の尾っぽのお酒だなんて」と思ったのですが、よく考えると英語の「カクテル」も「Cock+tail」で同じ意味。
他にも「Hotdog=熱い犬=熱狗 (Rè gǒu)」や「Dark horse=暗い馬=黑馬 (Hēi mǎ)」など、漢字で書くだけですんなり頭に入ってくるような直訳単語が実は中国語にはたくさんあるのです。
【続】
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ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。@chiyuki_arita_official