面倒見のいい先輩たちから学ぶ、遊びかたのあれこれ
CAになり半年を過ぎると仕事にもだいぶ慣れ、休みの日には台湾人の先輩たちとプライベートで出かけることもありました。
ご飯に行ったり、買い物に行ったり、ナイトマーケットや観光場所に連れて行ってくれてお土産まで渡してくれたり。台湾人のお節介すぎるほどの面倒見のよさに、毎度心温まりました。
そして言語は違えど、ときには一緒に「KTV」に行くことも。
中国語で「KTV」は「カラオケボックス」の意味
台湾人も日本人に負けないくらいのカラオケ好き。遊びに出かけて最後はカラオケで〆、ということもよくありました。
ちなみに、「カラオケボックス」のことは中国語で「KTV」といいますが、「カラオケ行こう〜」の誘い文句は、「要不要去唱歌!(Yào bù yào qù chàng gē)」=「歌いに行かない?」が定番。
最初誘われたときには「歌わなきゃだめかな、そもそも歌えそうな曲あるのかな」とドキドキしながら先輩たちについていったものの、着いてみたらそんな緊張は一気に吹っ飛びました。
というのも、カラオケマナーが日本とまったくもって異なるのです。
まず、“カラオケの概念” そのものが日本とは異なり「カラオケ = 歌うところ」ではない。ひと言でいうと、「カラオケ = 歌っている人以外はめいっぱい騒ぐ」という感じで、ゲームしたり、お喋りしたり、大声で乾杯したり、自分の曲じゃないのに一緒に歌い出したり。そんな中でも歌っている人はまわりのことなどまったく気にする様子もなく、気持ちよさそうに歌い切るのみ (笑)。
さらには、人がさっき歌った曲をもう一度入れる、なんていうのも全然あり。
日本でももしこんなことしたら、次から確実に、絶対に、間違いなく呼んでもらえないやつです、よね。
またカラオケでもうひとつ驚いたのが、ボックス内の人数がどんどん増えていくということ。先輩が誘った友だちがさらに誰かを誘って、その人も彼氏とその友だちを連れてきて、最終的には部屋の中の半数以上の人が知らない人、なんてことも。
帰り道に「どう、楽しかった?」と聞く先輩に、「う、うん、日本のカラオケのスタイルと違って楽しかった。日本では人が歌っているときは他の人は静かに自分のドリンクを飲みながら歌を聴くんだよ」と答えると、「真的假的 (え、まじで?)、日本人はカラオケ行ってもストレス溜まりそうね」とのこと。文化の違いってあらためて本当におもしろいものです。
次回は、台湾のお酒の場での「絶対ルール」についてお話しいたします。
【続】
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ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。@chiyuki_arita_official