まず自分の頭皮の状態を知ろう
髪の状態には頭皮が大きく関係しているので、あなたの髪トラブルも頭皮のコンディションが原因の1つかもしれません。
頭皮の色の状態をセルフチェック
頭皮のコンディションを知るためには「色」に注目!頭皮の色はコンディションごとに「青・黄・赤」の大きく3色に分類することができます。あなたの頭皮の状態は次のうちどれ?
【青白い頭皮】健康な状態
青白く透けたような色をしていたら、頭皮が健康なしるし。頭皮の毛根が肌に透けて見えているため、青白く見えるとされています。皮膚の表面のキメが整ったうっすら艶を感じる状態が、豊かな髪が生まれる理想的な頭皮のコンディションです。
【黄色い頭皮】地肌が酸化した状態
黄色い頭皮は体の内側・外側からの「酸化」のサインかもしれません。酸化が進んだ頭皮からは「エイジング毛」と呼ばれる独特なうねり毛が生えやすく、髪のツヤ低下に。加齢による抗酸化力の衰えだけでなく、紫外線やストレスも酸化の原因となります。
【赤い頭皮】炎症を起こした不健康な状態
赤い頭皮は「炎症」を起こしている可能性が高く、美髪レベルを大きく低下させてしまう状態です。寝不足や疲れなどによる一時的なものもありますが、慢性的な炎症の場合は「白髪」「抜け毛」「髪やせ」を引き起こすことがあります。
【茶色い頭皮】要注意!黄色と赤のダブルパンチ
頭皮の状態は大きく3つに分けられるとしましたが、さらに注意してほしいのが黄色い頭皮と赤い頭皮が合わさった「茶色い頭皮」。黄色い頭皮からくる「エイジング毛」と、赤い頭皮からくる「白髪」や「抜け毛」などが合わさって現れる、まさにダブルパンチ状態です。
頭皮コンディション別・適切なケア方法とは?
それぞれ注意が必要な「黄色い頭皮」「赤い頭皮」そして「茶色い頭皮」。この3つの頭皮の状態に合わせた、ケア方法をご紹介します。
【黄色い頭皮】抗酸化に着目したケアを
黄色い頭皮に大切なのは、内と外からの抗酸化ケア。抗酸化力は加齢とともに徐々に低下してしまうのですが、ビタミンCやポリフェノールの摂取は一定の効果があるとされています。「抗酸化」に特化した専用のヘアケアを使用したり、ヘッドスパで頭皮をクリアにすることも髪のエイジングを防ぐために効果的です。
【赤い頭皮】炎症の原因に対処
頭皮の炎症の原因は人によって様々なので、それぞれに合った対処が必要です。乾燥による肌のバリア機能の崩れが原因なら保湿ケア、頭皮から分泌された皮脂が変質し刺激となっているときは皮脂を取り除くケアを。
さらに、頭皮表面にもともと存在する「細菌群」が髪のトラブルに影響している可能性も。赤みの強い頭皮では、「コリネバクテリウム」という菌が増加することで細菌群のバランスが崩れてしまいます。これが抜け毛や髪のやせ細り、白髪の原因に。この場合は適切なヘアケアアイテムを使用することで、細菌群のバランスを正常な状態に近づけることができます。
【茶色い頭皮】黄色と赤、両方へのケアが必要
黄色い頭皮と赤い頭皮が合わさった状態の茶色い頭皮は、ケアも黄色と赤両方に対してする必要があります。黄色い頭皮向けの抗酸化に特化したケアと、炎症の原因に対処する赤い頭皮向けのケアに合わせて取り組んで。
頭皮の分泌の原因、放っておくとどうなる?
脂性ふけの考えられる原因
一般的にふけには2種類のタイプがあると言われています。
1. 乾性ふけ
パラパラと乾燥しているタイプのふけ
2. 脂性ふけ
ベトベトで湿っているタイプのふけ
頭皮がベタつく
頭皮がベタつく場合「過剰な皮脂」が原因となる場合があります。ベタつきを気にして洗いすぎると、刺激になって余計に皮脂が出てしまうことがあるのです。シャンプーは「1日1回」行えば問題ありません。皮脂のせいだけでなく、ヘアワックスやヘアオイルなどが頭皮に付着し、ベタつきが発生することも。余計な油分が頭皮についてしまうとベタつきやすくなるので、ヘアケアアイテムは頭皮に直接触れないように使用しましょう。頭皮の皮脂が過剰な場合、オイルフリーのスタイリング剤を使用してもよいかもしれません。
ニオイの原因に
頭皮は皮脂腺が多く、皮脂の分泌が盛んです。顔の皮脂に比べて2倍近い分泌量があるといわれています。どちらかというと女性よりも皮脂の分泌が盛んな男性の方が匂いやすい傾向に。しかし皮脂量が多い場合は、性別に関係なく強い匂いを感じます。皮脂は頭皮の健康を守るために分泌されますが、時間がたつと「酸化」して古くなった油のような匂いを発生させるのです。古くなった皮脂が長時間頭皮に留まったままだと、雑菌が繁殖しやすい状態を招きます。くさくなるだけでなく、さまざまなトラブルの原因にも。
皮脂をためないケア方法
シャンプー前に髪をブラッシングする
いきなりシャンプーするより、髪にも頭皮にもだんぜんいい! それが、シャンプー前のブラッシング。地肌がほぐれるので、毛穴の汚れが 落ちやすくなる。頭皮がやわらかくなるので、抜け毛対策にも効果的。髪のツヤアップはもちろん、顔のリフトアップにもいい! 面倒なときは頭頂をブラシでポンポンと軽く叩くだけでもOK。TVや雑誌を見ながらでもできるから、この1週間から習慣づけてみたい。
毛先のからまりをとかす。→襟足から頭頂部に。下から上に。→額〜こめかみ〜頭頂部に向かって。
正しいシャンプーをする
ヘアサロンでプロの力を借りたヘアケアや頭皮ケアも大事だけど、毎日の洗髪にも気を配ることで髪や頭皮の状態が底上げされます。今回は銀座にある人気ヘアサロン「GARDEN Tokyo」のトップスタイリスト、本木亜美さんに正しい髪の洗い方を教えてもらいました。
Point1:髪を洗うのは夜!
「洗髪は夜にすることが鉄則。1日の活動で出た皮脂が酸化して、毛穴を詰まらせてしまうことがあるためです。また、髪のアンチエイジングにも関わる成長ホルモンは22時〜2時に多く分泌されると言われていますので、そのときに頭皮が清潔になっていると髪の健やかな成長につながることも考えられます。朝の洗髪で必要な皮脂を落としてしまうと、日中、頭皮への紫外線によるダメージが増えるという観点からも、できるだけ夜に!」(本木さん)
Point2:シャンプーの量は髪の長さに合わせて調整
「ショート〜ボブは1プッシュ、ミディアムは2プッシュ、ロングは3プッシュが基本。髪の多さや硬さで、半プッシュ程度ずつ調整してください。シャンプー前のお湯洗いをしっかりしておくと汚れが半減しているため、シャンプーの量が少なめでも泡立ちがよくなります。シャンプーを多く使うと泡立ちはいいですが、すすぎ残しが出てくるので注意してくださいね」(本木さん)
Point3:髪というより頭皮を意識して洗う
「シャンプーの目的は、頭皮の洗浄です。頭皮にたまった老廃物や皮脂汚れを落とすためと考えてください。まずシャンプー液を手のひらになじませてから、髪でなく頭皮につけます。前髪の生えぎわから頭頂部、耳の後ろから後頭部、襟足の3つのブロックを、順番に3回洗います。パーツごとに洗うことで、洗い残しを防ぎます。洗い方は、指先で頭皮をしっかりとらえて揉むように。何度も言いますが、頭皮を意識して洗ってください」(本木さん)
Point4:すすぎはシャンプーの倍の時間をかける
「洗うときよりも長く時間をとります。例えば2分かけてシャンプーしたら、すすぎには4分かける。すすぎ残しがあると髪や頭皮の負担になり、頭皮の炎症の原因になることも。完全にぬめりがなくなるまで、よーくすすいで。すすぐ前に、髪についている泡を手で落としておくとすすぎ残しが減ります」(本木さん)
Point5:トリートメントをつけたらコーミング
「髪に悩みを抱えている場合は、トリートメントがおすすめです。すすいだあとの髪の水分をギュギュッと絞ったら、トリートメントを毛先→中間の順につけます。油分の多いトリートメントは、残ると頭皮トラブルの原因になるので頭皮にはなるべくつかないように注意を。なじませたあとは目の粗いコームでザッととかすと、液が全体に行き渡るのでおすすめです。目の細かいコームを使うと髪に力がかかりすぎてダメージにつながる場合があるため、避けて。そのまま、湯船に入りながら5〜10分ほど放置します」(本木さん)
Point6:最後のすすぎはぬめりがなくなるまでしっかりと!
「トリートメントの油分のぬめりがなくなるまで、丁寧にすすぎます。毛先には少しトリートメント成分が残っている方がいい?と聞かれることもありますが、絶対によくありません。頭皮から毛先まで、十分にすすいでください」(本木さん)
シャンプーしながら頭皮マッサージもおすすめ
健やかな頭皮、髪には、洗い方やマッサージが重要。耳上の側頭部から頭頂部を指で触ったとき、硬い、動かしにくい、と感じたら頭皮がこわばっているサインかもしれません。シャンプー時にマッサージもおこなって、頭皮を柔らかくほぐしていきましょう。
頭皮全体を洗う
まず頭皮全体を押し上げるように洗っていきます。地肌を動かすようにして、額〜頭頂部、こめかみ〜頭頂部、襟足〜頭頂部、これら3つの部分を3回ずつ洗うのが目安。
引き上げる
次に、こめかみから頭頂部に向けて指先を地肌に沿わせ、リフトアップするように上に引き上げていきます。
プッシュする
最後は気持ちいいと感じる部分をプッシュします。1ヶ所あたり3秒程度が目安。地肌を傷つけないように爪は立てないで、頭皮を軽く掴むようなイメージでプッシュして。
脂性肌にもおすすめのシャンプー
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