「お為ごかし」とは親切に見せかけて自分本位なこと
「お為ごかし」は「おためごかし」と読み、「御為」と「ごかし」という別々の言葉から成立した表現です。表面上は親切に見えるものの、実際は自分本位であることを表します。
「お為ごかし」は人や行動を説明する際に用いられ、例えば「お為ごかしな人」といった使い方ができます。「お為ごかし」を正しく使えるように、意味や使い方などを知っておきましょう。
「お為ごかし」の意味と由来
「お為ごかし」の意味
【御為ごかし:おためごかし】
表面は人のためにするように見せかけて、実は自分の利益を図ること。じょうずごかし。「―の親切」「―を言う」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
「お為ごかし」とは、親切な行動をとるふりをして、実際は自分本位であることを意味する言葉です。表面上は相手のためを思っているように見せかけつつ、自分の利益を優先するような状態を指します。
「お為ごかし」の由来
「お為ごかし」の由来は「御為」と「ごかし」という別々の言葉で、「御為」の意味は相手を敬うこと・相手の利益を尊重することです。「ごかし」は「こかす」の連用形で、自分の利益のために口実を作るという意味をもちます。
2つを合わせると「相手を敬うような口実を作り、自分の利益を得ようとしている」という意味が成り立ちます。これを語源として、「お為ごかし」という言葉が使われるようになりました。
【例文付き】「お為ごかし」の使い方
「お為ごかし」は、親切に見せかけて自分本位に振る舞う人や、そのような行動に対して使います。例えば「お為ごかしな人」「お為ごかしを言う」などの使い方が一般的です。
「お為ごかし」の具体的な使い方を例文で確認しておきましょう。
・あの人の【お為ごかし】には呆れます。
・彼は【お為ごかし】の意見ばかりを言っている。
・【お為ごかし】な人は口がよく回る。
・【お為ごかし】の親切は、かえって迷惑になります。
・私は【お為ごかし】の言葉ではなく、心からの尊敬を伝えたつもりです。