「相応しい」の正しい読み方って?
「相応しい」は日常においてよく使われますが、どちらかというとひらがなで表記されることが多い言葉です。そのため、意外と読み方がわからない人も多いでしょう。
ヒントとして、「そうおうしい」は正しい読み方ではありません。それでは、「相応しい」はいったい何と読むのでしょうか?「相応しい」の読み方や意味、成り立ちについて解説します。
「相応しい」の読み方は「ふさわしい」
「相応しい」の正しい読み方、正解は……「ふさわしい」です!「相」は音読みで「そう」、「応」は音読みで「おう」と読むため、そうおうしいと読んでしまった人もいるかもしれません。
詳しくは後述しますが、「相応しい」は漢字の「ふさう」が形容詞化したものです。本来は相にも応にも「ふさわ」という読み方はないものの、それぞれの漢字を組み合わせることによってふさわしいという読み方に変化します。
「相応しい」の意味は似つかわしいこと
【相応しい:ふさわしい】
【相=応しい】〔ふさはしい〕
[形][文]ふさは・し[シク]《動詞「ふさう」の形容詞化》似つかわしい。つり合っている。「収入に―・い生活」「子供に―・くない遊び」「あの男性なら彼女に―・い」
派生:ふさわしさ[名]
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
「相応しい」は似つかわしいことを意味する言葉です。ある物事について説明する際に「相応しい」を使うと、性格や程度などが適切であると伝えられます。例えば、「〇〇さんに相応しい仕事」というと、ある仕事がその人のスキルや適正に合っているという意味です。
動詞「相応う」を形容詞化したもの
「相応しい」は動詞の「相応う」を形容詞化した言葉です。形容詞化とはその字の通り、ある言葉が形を変えて形容詞として使われることを指します。
そもそも「相応う」は、平安時代に使われていた「触添(ふれそふ)」が変化したもので、似合う・よく釣り合うことを意味します。名詞の「相応」にも同じような意味があることから、字を当てて「相応しい」という言葉が使われるようになりました。
【例文で解説】「相応しい」の使い方
「相応しい」は「Aに相応しいB」といった形で使うのが基本で、Aに対してBの性格や程度が適しているという意味を込められます。直前の言葉を打ち消す「ない」を付けて「相応しくない」としたり、「相応しさ」という名詞として使ったりすることも可能です。
「相応しい」の具体的な使い方を例文で確認しましょう。
【例文】
・チームリーダーに【相応しい】人物である。
・ビジネスシーンに【相応しい】服装を心がける。
・結婚式に【相応しくない】スピーチでした。
・子どもには【相応しくない】服装です。
「相応しい」の類義語4つ
「相応しい」には、似た意味で使える類義語が4つあります。
それぞれ適した場面で使えるように、意味や使い方を理解しておきましょう。
なお、これらの4つ以外にも「相応しい」の代用として使える言葉は「もってこい」「即応する」「タイムリー」など、たくさんあります。