「浦塩斯徳」の意味や読み方とは?
「浦塩斯徳」は「ウラジオストク」と読みます。「浦塩斯徳」は、ロシア極東の都市名。ニュースなどで聞き覚えのある方もいることでしょう。日本では「ウラジオストック」ともいいます。なぜこのような難しい漢字になったのか理由は定かではありませんが、一説によると、明治時代に作られた当て字であるといわれています。
「浦塩斯徳」ってどんな都市?
ロシアといえば、首都がモスクワであることがよく知られています。しかし、それ以外の都市については、名前を聞いたことはあっても詳しい地域性は浮かびにくいかもしれません。続いて「浦塩斯徳」がどんな都市なのかも学んでいきましょう。
特徴
「浦塩斯徳」は、ロシアの極東に位置する地方都市です。人口は約63万人、言語はロシア語で、日本との時差は1時間ほど。平地が少なく坂の多い港町です。
1860年に建設された「浦塩斯徳」は、もともとは軍港として栄えました。ソ連時代には閉鎖都市として、外国人の立ち入りは禁止されていましたが、ソ連崩壊後はアジアへの玄関口として解放されました。
「浦塩斯徳」の「ウラジ」は、「領有・支配する、物件を自由に使う、制御する」。「ヴォストーク」は「東」を意味し、ロシア語で「東方を治めよ」という意味があります。その名の通り「浦塩斯徳」は、ロシアの極東政策の拠点となる軍事や商業都市だったそうです。
また「浦塩斯徳」には、シベリア鉄道の起点駅があることでも有名です。ロシアの首都モスクワまで通しで行くには7日間かかるほど。全長9,297kmの、世界で最も長い距離を走る鉄道です。
日本とロシアとの関わりは、1905年ロシア艦隊と日本海軍の戦い、日本海海戦があります。この戦いでは「浦塩斯徳」にも艦隊が配備されていたそうです。司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』には、当時の日露戦争勝利に至るまでの日本の姿が描かれています。
日本からの距離
ロシアというと、日本からとても遠いような印象がありますが、飛行機だと早く着きます。千葉県の成田空港からの直行便では、約2時間半で「浦塩斯徳」に行くことが可能です。
また、最近では「日本から一番近いヨーロッパ」というキャッチフレーズで、観光面でも徐々に注目されてきています。町の規模が比較的コンパクトなため、主要な観光スポットに徒歩で移動できる他、1泊2日や2泊3日の週末旅として十分楽しむことができます。
気温や治安
「浦塩斯徳」は、日本の札幌市と同じ緯度にあります。夏は23℃と比較的涼しいのですが、冬は-17℃ととても寒冷な気候です。観光のベストシーズンは、4月〜10月頃。寒さの厳しい冬が開け、気温が暖かくなる春から初秋の季節に行くのがおすすめです。
また、他の国と同じくスリや置き引きなどのケースもあるため、夜の一人歩きは避け、人気のないエリアを歩く場合は注意しましょう。
「浦塩斯徳」観光が女性に人気の理由とは?
金角湾に面するウラジオストクは、首都モスクワやサンクトペテルブルグのような大都市と比較すると、のんびりとした雰囲気があり、古き良き時代のロシアらしさを体感できる街でもあります。近年では日本人女性にも人気のスポットとなっているその理由を紹介します。
ノスタルジックな街並みが残っている
ロシアの田舎町でもある「浦塩斯徳」には、レトロで異国情緒あふれる街並みが残っています。19世紀末に建てられたアールヌーヴォー調の建築「グム百貨店」や、最後のロシア皇帝ニコライ二世が建てたとされる「ニコライ二世凱旋門」。クラシカルな外観の「浦塩斯徳100年駅舎」などのレトロスポットも揃っています。
雑貨屋さんやおしゃれなカフェが立ち並ぶ
街の中に可愛らしいカフェが増えてきたことで、日本や韓国の若い女性がカフェタイムや写真撮影を楽しむ都市としても注目を集めています。特に、メインストリートである「スヴェトランスカヤ通り」や「グム百貨店裏通り」には、お洒落なカフェやロシア雑貨店やスイーツ店が並びます。