妊娠後すぐにレスに突入…何年も解決できず悩む日々
紗英さん(仮名)は、30代後半の夫婦間レスに悩む女性。夫婦のあいだに子どもがひとりいますが、妊娠が判明してすぐにレスになったため二人目は諦めたと言います。
「一人目は、結婚後すぐに授かりましたので順調でした。その後、私は二人目も欲しかったのですが、私の妊娠後、夫は一切私を求めてこなくなったので、そのままずっとレスになったって感じです。もう6年以上レスが続いています。長い期間かなり悩みましたし、これまで私は解決に向けてあらゆる努力をしてきたのですが、レスになった原因は私が想像もしなかったことにあったんです」
突然、夫から衝撃の告白…結婚したことすら後悔!?
「下着を上質なものに変えたりアロマで雰囲気を出したり、ロマンティックな映画をリビングで一緒に観るよう誘ったり、私からダイレクトに夫を誘ったり…といろんなことを試しましたが、まったく改善の見込みがなかったので、勇気を出して夫にはっきりと理由を聞いてみたんです。すると、夫から衝撃の告白があり、とてもじゃないけどレスを改善できる状況ではないことを悟りました」
夫の口からは、結婚前に交際をしていた女性のことが実は忘れられないこと、妻を抱くたびになぜかその女性への罪悪感にかられることが告げられたそうで、紗英さんはそんな話をする夫に対して何も言えなかったと話します。
「さらには『夫婦の営みもできず申し訳ない。君に対して夫としての義務を果たせないので、結婚したことを後悔している』とまで言われました。そこまで言われてしまったら、もう何も言い返せなくて、私はただただ呆然とするだけでした」
離婚も考えたものの子どものために今は夫婦を続けている
夫に拒絶されていると感じた紗英さんは夫との離婚も考えたそうですが、子どもがまだ小さいこともあり現時点では夫婦を続ける選択をしたとのこと。
「過去の恋人への未練がある状態で、私と交際して結婚までした夫を許せない気持ちも強いと同時に、私のことを真剣に愛してくれたことは一度もないってことなのだろうな、と思うと虚しくて仕方ありません。
だけど子どもがいる以上は、今は子どものことを最優先にしたいので離婚はせず、表面的には夫婦を続けています。こんな状況の生活は、はっきり言って幸せでもなければ楽しくもありません。子どもの前では仲のいい普通のパパとママを演じていますが、心の中にはずっと穴があいている気分です。
いつまでこの状況を続ければいいのか…自分の意地と感情とで我慢比べをしているような変な毎日です。私がいつか夫のことを諦めることができれば、そのときが離婚のタイミングかなという気がしています」
夫への愛があるのかすら今はわからない、もしかしたら意地だけかもしれないと話していた紗英さん。今は、自分らしい人生を取り戻すために、フルタイムでの社会復帰を模索している最中だそうです。夫婦間のレスはセンシティブな問題でもあるだけに、周囲に助けを求めるのも難しいと感じる人が多いでしょう。一方で感情は理屈ではどうにもならないことが多く、夫婦間のレスはなかなか特効薬が見つからずに深刻化しやすいのも現実です。
取材・文/並木まき