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2024.05.27

【白眼視】とはどんな意味? 由来や使い方、言い換え表現を解説

「白眼視」という言葉は、ある「目つき」や「態度」のことを言います。今回は「白眼視」の意味や由来、使い方までを詳しく解説していきます。さらに、似たような組み合わせの言葉「青眼視」についても合わせて確認してみましょう。

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「白眼視」の読み方と意味は?

まず、「白眼視」の読み方と意味から説明します。

読み方と意味

「白眼視」は「はくがんし」と読みます。意味を辞書で調べてみると、

【白眼視(はくがんし)】
[名](スル)冷たい目つきで見ること。冷たく扱うこと。「世間から―される」
(<小学館デジタル大辞泉>より)

「白眼視」という言葉にある、「白」「眼」「視」の3文字から、日常会話でも使う言葉が想像できるかもしれません。3つの文字を使った文章を考えてみましょう。

例えば、その場のルールにそぐわないことをした人に対して、非難の気持ちを込めて対応する時をイメージすると? 人は人をどのような目で見るでしょうか? 色と目を使った言葉を思い浮かべてみると… 「白い目で見る」という言葉があります。これは、「白眼視」と同様の意味です。

白眼視

(c)Adobe Stock

「白眼視」の由来は?

では、なぜ「冷たい目つきで見ること」や、「冷たく扱うこと」に「白い目」という言葉が使われるようになったのでしょうか。「白眼視」という言葉の由来は、中国の故事にあります。どんなお話なのか、一緒に見てみましょう。

「白眼」とともに「青眼」もあった

「白眼視」という言葉は、「晋書―阮籍(げんせき)伝」にある故事が由来。三世紀、三国時代の中国の文人、阮籍は、青い目と白い目を使い分けることができた思想家です。阮籍は、「俗物」と会うときには「白い目」を使っていたそう。嵆喜(けいき)という人物が訪ねてきたとき、阮籍は「白眼を作(な)して(白い目で)出迎えた」ので、嵆喜は気を悪くします。

一方、嵆喜の弟・嵆康(けいこう)がそのことを聞いて、お酒と琴を持って阮籍に会いに行ったところ、阮籍はとても喜び、青い目を見せたといいます。この話からは、「白眼」の対義語として「青眼」という故事成語も生まれています。「青眼」は、「親しい人が訪れたとき、喜んで迎える目つき」を表しています。「白眼視する」の対義語としては「青眼視する」といった表現を使うとわかりやすいでしょう。

白眼視

(c)Adobe Stock

阮籍とはどんな人?

「白眼視」の由来となった阮籍は実在の人物で、中国三国時代の思想家です。210年(建安15年)~ 263年(景元4年)。魏の末期、偽善と詐術が横行する世間を嫌い距離を置き、大酒を飲み清談を行ない、礼教を無視した行動をしたといわれます。

当時、人々に一目置かれていた知識人「竹林の七賢」の指導者的人物です。偽善と礼儀を嫌っていた阮籍は、礼儀を重視する儒家の人間(儒教を重んじる人)に対しては軽蔑を隠さず、白眼を向けて応対したそう。そのようなあからさまな態度をとる一方で、阮籍は人の過ちを決して口にしない極めて慎重な一面もある人物であったとか。

使い方を例⽂でチェック

では、「白眼視」の使い方を例文で見てみましょう。

あの少年は嘘ばかりついていて、世間から白眼視された。

集団生活の中で、ルールや規律を乱す行為をとる人に対して、特に規律を守る側にいる人は、その人物を冷たく扱うことがあります。集団心理としても、「白眼視」は案外、起こりやすい現象ともいえそうです。

裏切りが発覚したのだから、周囲が彼を白眼視するのもやむを得ない。

人を裏切る行為などの事実が起きた際、そのことを受け入れたり、ゆるすことができない人々が人を冷たく扱うことがあります。裏切ることも恐ろしいですが、「白眼視」も恐ろしく感じられます。

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