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「そろばん」を始めるなら何歳から?
「そろばん」教室に通う子どもの平均年齢は9歳。「幼稚園から小学校低学年くらいの間」にそろばんを始めるのが一般的のようです。年々低年齢化する傾向もみられます。
そろばんは「時代遅れ」で「不要」な習い事?
運動、アート、学習など、魅力的な子どもの習い事はたくさん! 時間と予算は限られているため、「そろばんは時代遅れ?」「そろばんのスキルは不要?」と迷うかもしれません。何しろ、電卓やスマートフォンの計算アプリがある時代です。果たして、そろばんは「時代遅れ」で「不要」な習い事なのでしょうか? そろばんを習うメリットとデメリットを見てみましょう。
「そろばん」を習うことのメリット
いざ、そろばんを使ってみると、おもちゃやゲーム感覚で興味を持つ可能性も。子どもの性格や特性に合わせて見極めることが大切です。子どもが「そろばん」を習うメリットを紹介します。
聴きとる力、速く読む力がつく
「願いましては」の合図で「◯円なり、◯円なり…」と先生が読み上げる数字に合わせて、子どもが一斉にそろばんの玉をはじく様子を見たことがありませんか? 数字を他の人に読み上げてもらって計算する「読み上げ算」は、そろばん教室で昔から続く、歴史と伝統ある指導法です。
「パチパチパチパチ…」と一斉に響くそろばんの音。子どもが耳を澄まして、全集中して取り組む姿。そろばんは「速く聴き取る力」をトレーニングしています。数字をブロックごとに速く読み取り処理するそろばんの学習法は、速く読む力が養われます。
集中力がつく
珠算検定1級問題なら、6桁と5桁の掛け算問題を計算するのに、100回以上の指先操作が必要。計算中はかけ算九九を30回、11桁(100億)の答えを記入します。20問の計算を繰り返す中で指先の動きは、かけ算種目だけで、2000回以上を数えます。もし1回でも間違えば誤答に。そろばんの練習は、単に計算力を養うだけでなく、集中力を養う訓練といえます。「読み上げ算」のように聞き取りながら、計算することは集中力が大いに求められるからです。
注意深く観察する力がつく
「そろばん」を通じて、計算のトレーニングを繰り返していると、数字を注意深く読みとる能力が高まります。注意深く数字を読みとることは、洞察力の原点にも。
「継続は力」を実感できる
そろばんの上達スピードには個人差があります。また、はじめはルールや基本を覚えるにも忍耐が必要な時もあるでしょう。しかし、そろばんの習得に必要な反復練習を根気強く行えば、程度の差はあれ、上達していくもの。上達して、桁数の大きい計算も楽にスムーズにできるようになる中で、自信がつきます。継続が力であることを実感できるというわけです。
なお、そろばん教室によっては継続すると進級したり、賞や景品がもらえるなど、子どものやる気を引き出す工夫がされた授業が行われています。
暗算を通じて、情報を処理する力がつく
そろばんで身につく暗算できる能力では、数字をミスなく速く読みとり、右脳で秒速処理をして左脳で正確な数字情報に変換。一貫して数字による情報処理トレーニングを行っているので、右脳の活性化にも有効といえそうです。
情報を速く処理できることは重要と言えます。ある問題に対して、いくつも解決パターンを想像できるようになるからです。パターンがいくつも思い浮かんだら、それらをシミュレーションすることもできます。シミュレーションにおいても、金額や割合など数字が関係してくることが多いので、やはり暗算力は役に立つもの。速い暗算を通じて得た情報処理能力は、試行力やシミュレーション力にもつながるのです。
自信がつく
そろばんができれば、苦手意識を持ちやすい算数を「得意科目」にできる可能性も。計算ができない・わからないという理由から、算数嫌いになる子どもは少なくありません。そろばんを通して数字に親しみ、理解が深まると、早く正確な答えを出すことがおもしろくなります。他人よりも、速く正確に膨大な計算ができるようになっていくことに快感を覚える人も。苦手なことを楽しく克服できて、自分に自信をつけるのに役立つでしょう。