高学年向け工作「ダンボールの動くおもちゃ」
ヒモを引っ張ると、手足がピョコピョコと動くおもちゃのつくり方を紹介。身近なダンボールでも面白いものがつくれます。
難しいのは、ヒモの通し方。低学年には難しい作業ですが、高学年なら指先を使って上手に通したり、結んだりすることができます。絵柄は自由に選べるので、楽しんで描いてください。
用意するもの
・ダンボール:20㎝角程度 2枚
・下書き用紙:A5コピー用紙など 数枚
・つまようじ:4本
・ヒモ(タコ糸):70㎝、20㎝ 各1本
・セロハンテープ
・水性ボンド
・ハサミ
・キリ、または千枚通し
・ジェッソ(白)、または白色のアクリル絵の具(下地として塗ります)
・水彩絵の具セット
あると便利なもの
なくても完成しますが、あると本格的な仕上がりになるものが以下のふたつです。
■ダンボールカッター
ダンボールをカットする際、安全で自由自在に切るには、ダンボールカッターが適しています。ハサミで代用はできますが、サクサクした切れ味は工作を楽しむ要因にも。荷物の開梱にも使える道具なので、家庭に1本あると役立ちます。
■ジェッソ
アクリル系絵の具の下地材です。これを塗ると塗らないとでは、仕上がりの美しさに格段の差がつきます。使い方は水彩絵の具と同様ですが、筆が乾いてしまうとそのまま固まってしまうため、使用後はすぐに水でしっかりと洗うことが大切です。
つくり方
【1】下書き用紙に好きな絵柄を描きます。本体と手足はパーツ別に描いてください。手足の根元は、軸とヒモを通す穴を開けるため、大きめにとっておきます。形が決まったら切り抜いて、ダンボールに写しとってください。
また、部品として直径2㎝程度の円形が、4つ必要です。こちらもダンボールに描いておきましょう。
【2】ダンボールに写した形を、きれいにカットしてください。
ダンボールカッターでおおまかに切ってからハサミを使うと、作業が楽です。パーツの数も多いので、場合によっては大人の手伝いが必要かもしれません。
【3】手足パーツに、2種類の穴を開けます。ひとつは、つまようじを刺す軸穴。もうひとつは、ヒモを通すヒモ穴です。(下記写真参照)
ポイント
つまようじを刺す軸穴は、頂点から約2㎝下を目安に開けてください。
その後、ヒモ穴の位置を決めます。手足をセットしてみたときの軸穴を基準点として、45°くらいの位置を目安にしてください。このとき、ヒモ穴は軸穴よりも内側にくるようにします。ヒモ穴の位置は、左右の手足で対象になるよう注意。位置が決まったら、穴を開けてください。
ここがこの工作の要です。がんばって!
【4】ヒモ(70㎝)を、上記写真のように通して、つないでください。
ポイント
ヒモの先にはセロハンテープを巻きつけておくと、楽に通すことができます。
本体にも軸穴を開け、つまようじを通してパーツを固定します。ヒモを下に引くと、ピョコピョコ動くか確認!
この後、彩色の作業があるため、ヒモ、つまようじは一旦取り外します。
【5】彩色の工程です。
ダンボールに直接水彩絵の具を塗るときれいに発色しないため、まず下地としてジェッソを塗ります。
アクリル絵の具の白色でもOK。どちらも乾くと耐水性になるため、上から絵の具を塗り重ねても溶けません。
ポイント
塗る作業の際は、パーツの下に割り箸を敷いて部品を浮かすと、きれいに乾かすことができます。
ジェッソを扱う際の注意
ジェッソを使った筆は、しっかりと洗うことが大切です。
【6】下地が乾いたら、水彩絵の具で好きな色に塗り、乾かします。
【7】円形の部品4つにも色を塗ります。乾いたら、裏面だけ浅い穴を中央に開け、ボンドを使ってつまようじを固定。
【8】さあ、仕上げです。もう一度ヒモを通すところから組み立ててください。【7】のつまようじを、本体の表面から軸穴に刺してパーツをつなげます。余分な長さはハサミでカット。裏面の切り口には、セロハンテープを貼ってください。
ぶら下げるために最上部に穴を開け、ヒモ(20㎝)を通して輪をつくったら完成です。
低学年向け工作「走る紙コップ」
つくった工作が動いたり、遊べたりすると、子供たちは喜びます。簡単なゴム動力を使って、走る紙コップをつくりましょう。
怪獣、乗り物、動物など、楽しい絵柄を思いつくとより盛り上がるはず!
用意するもの
・紙コップ:1個(透明プラスチックや模様つきなど、なんでもOK)
・絵柄を描く紙:ハガキ程度のサイズ1枚
・輪ゴム:1本
・つまようじ:1本
・ペットボトルキャップ:2個
・ビー玉:1個
・ビニールテープ
・セロハンテープ
・ハサミ
・水性ボンド、または両面テープ
つくり方
【1】ペットボトルキャップ2個の中にビー玉を入れて、セロハンテープで貼り合わせます。
【2】つまようじを2cm程にカットしたものを、2本用意。ハサミで傷をつけてから手で折ると、きれいにカットできます。
下記の写真を参考にして、輪ゴムの両端につまようじを固定してください。
【3】【1】でつくったペットボトルキャップを【2】でつくった輪ゴムの中に入れてつまようじではさみ、輪ゴムをビニールテープで固定します。
ポイント
つまようじがペットボトルキャップの中心にくるよう調節します。
【4】紙コップの口に、1cm程度の切り込みを入れます(以下写真の赤い線まで)。向かい側にも、同じく切り込みを入れてください。
【5】次に、【4】で入れた切り込みに【3】の輪ゴムを入れ込み、つまようじがストッパーとなるよう取りつけます。
さあ、仕組みは完成です。
テスト走行! うまく動くか試してみよう
切り込み部分がサイドになるよう(ペットボトルキャップのつなぎ目が進行方向を向くよう)に紙コップを持ち、机に押しつけて後ろに引きます。手を離すと、トコトコ歩くように前に進みますよ。
後ろに引くことで中の部品が転がり、ゴムねじが巻かれる仕組みです。
うまく動かないときは
ビニールテープと机の素材の組み合わせによっては、スルスルとすべってしまい、ゴムが巻けない場合があります。
・別のテープに交換してみる
・マットの上や、床の上などで試してみる
上記のような方法を試してみるのがおすすめですが、大人はすぐに答えを言わず、見守ってみましょう。子供自身で考え工夫できると、より楽しめます。
仕上げ
最後は好きな絵柄を紙に描き、切り抜いて貼ると、完成です。とっておきの楽しいおもちゃに仕上げてください。
簡単だけどすごいキットが充実
オンラインで購入できる工作キットも豊富。一緒につくれば、大人も楽しめそうなものばかりです。
si-gu-mi PLUS ポケモンリザードン
紙でできた立体パズルで、大人でも夢中になってしまうキットです。プラモデルより簡単で、道具も必要ありません。
学研ステイフル kazokutte かぞくでつくるダンボール工作キット(ギター)
ちゃんと音が鳴るので、楽器の仕組みを理解するためにも役立ちます。シールやマスキングテープ、または絵の具でデコる工程もぜひ楽しんでください。
タミヤ 楽しい工作シリーズ No.113 4輪駆動車工作基本セット
工作が大好きな子供に人気の、タミヤの工作シリーズ。手先を動かす仕事が好きな子供にぴったりです。
最後に
高学年向け、低学年向け、それぞれの工作は楽しめたでしょうか。必要なものは身近にあるものばかりです。ぜひ気楽にとりかかってみてはいかがでしょうか。子供自身が手を動かし、考えながらつくることを大切にして楽しんでみてください。
構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)
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