衣服の長さを測るって難しい
装いは、自分の体のサイズにぴったりと合った洋服を着ることで、さらに自分自身の魅力を際立たせてくれる存在です。みなさんも、〇サイズや〇号、というようにつけられたタグを見て、自分の体に合う洋服を選んでいるのではないでしょうか。
〇サイズや〇号といった表記は、一目で分かり選びやすいもの。しかし、いざ着てみると大きかったり小さかったりすることも…。試着の状態や、返品ができる状況ならまだしも、そうではない場合、後悔する買い物になってしまう可能性があります。
そうならないためには、やはり正確な「数値」によって洋服を選んだほうがよさそうです。とはいえ、どこからどこまでを測ったらいいのかというのはなかなか難しいですよね。
そこで本記事では、衣服のパーツと測り方について、詳しく紹介します。まずは、分かりにくいとよく言われる「袖丈」について、そして記事の後半では、さまざまな衣服のパーツや測り方を一緒に見ていきましょう。
「袖丈」の意味
「袖丈」の意味を説明する前に、読み方からおさらいしましょう。衣服の服の測り方がなかなか浸透しないのは、「袖丈」や「裄丈」などの言葉の難しさからくるのかもしれません。
「袖丈」は「そでたけ」と読むので、頭の片隅に留めておいてください。
洋服における「袖丈」とは?
それでは、袖丈について詳しく見ていきましょう。「袖丈」とは、「袖の長さ」のこと。洋服では、肩先から袖口までの長さを指します。
和服における「袖丈」とは?
洋服と和服で衣服のパーツの名前が異なるところも、難しいポイントです。和服では肩山から袖下までの長さ、つまり袖の縦の長さを指します。
袖丈の測り方を解説
今回は、洋服における袖丈にフォーカスを当てていきます。続いては、袖丈の測り方について見ていきましょう。
自分の体における「袖丈」編
洋服を買うときは、自分のサイズ感と洋服のサイズ感を比較しなければならないため、自分のパーツの長さを測ることも重要です。袖丈は自分ひとりで測ることが難しい部位なので、親しい人に手伝ってもらうか、お店に行ってテーラーに測ってもらうようにしましょう。
必要なものはメジャー、メモ用紙、ペンです。肘を曲げずまっすぐにのばして、肩から手くびの骨までの長さを測ります。
衣服における「袖丈」編
半袖シャツ、カットソーなどの長袖、パーカー、ワイシャツなど、トップスの種類は多岐にわたりますが、基本的に測り方は同じです。肩の位置に縫い目がある場合はそこが肩先になります。肩先から、袖の先端までの長さを測りましょう。
衣服のパーツと測り方を紹介
袖丈の測り方はマスターできましたか? 袖丈単体で見れば、難しいものではないので安心してくださいね。ややこしくなるのは、他のパーツと混同してしまうからです。ここからは、他のパーツについて紹介するので、整理しながらひとつずつ押さえていきましょう。
また、今回は、衣服を平面に置いた場合の測り方ですので、その点もご注意ください。
1:裄丈(ゆきたけ)
裄丈は、最も袖丈と混同しやすいです。もともとは「着物の背中の縫い目から袖下」までを指す名称でした。洋服も同じように、「背面の襟ぐり中央から肩を通って袖口までの長さ」のことです。
また、「物事の程度や分量」という意味で使われることもあります。
2:身幅(みはば)
「身幅」は、「片方の脇の下の縫い目から、もう片方の脇の下の縫い目までの長さ」のこと。タックやギャザーなどが入っている衣服の場合は、その部位を広げた状態で長さを測ることが多いようです。
3:肩幅(かたはば)
「両肩の端から端までの長さ」を「肩幅」といいます。ただし、これはアウター以外の肩幅です。アウターの場合は、両肩の中心になる位置(首の中央部)から、左右の肩の長さをそれぞれ測ります。
4:身丈(みたけ)
「身丈」とは、「服の後ろの襟ぐり(襟のきわ)横から裾までの長さ」のこと。洋服の一番長い縦方向の長さともいえます。
5:着丈(きたけ)
「着丈」は、「洋服のバックネックポイント(後ろ首のつけ根)から裾までの長さ」。「身丈」と「着丈」は言葉だけでなく、測る場所も似ているので要注意です。身丈は襟のきわ、着丈は襟の中央から測ります。
理想的な袖丈の長さについて
袖丈やそのほかの衣服のパーツ、そして測り方について紹介してきました。最後に、理想的な袖丈について考えてみましょう。
自分の体にあったサイズを選ぶことが大切だと冒頭に述べましたが、アイテムによって「これは短めがいい、これは長めがかわいい」というものがあります。
例えば、きちっとした印象でジャケットを着たい場合は、ブラウスがジャケットから見えない程度に長く、そしてだらしなく見えない長さが適しているといえるでしょう。
その一方で、フーディやトレーナーなどカジュアルにこなれ感を出したい場合は、指先が少し出るくらいのオーバーサイズでゆるっと着たいときも。また、最近はビッグシルエットがひとつのトレンドでもあります。
袖丈ひとつでも印象が異なるので、理想の着こなしやTPOに合わせたサイズ選びが必要になります。そのためにも、購入の前に自身のサイズも商品のサイズもしっかり確認したいところです。手持ちの服でジャストサイズのものがあれば、その袖丈を測るのもおすすめです。
最後に
トレンドや自分に合うサイズ感などによって、選ぶサイズは変わってきます。そこで、本記事では袖丈などの衣服のパーツについて詳しく見ていきました。小さな数字や変化にこだわることも、おしゃれの楽しみ方のひとつといえるのかもしれません。
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