まだまだ着たい! 愛着のある一着に新たな命を吹き込む“黒染め”サービス
どんなに大切に着ていても、毎日着用を繰り返すうちにだんだんとへたってきたり、うっすらと落としきれない汚れが蓄積していくのが洋服というもの。
そんなこと頭では分かっていても、頑張って手に入れた思い入れの強い一着だったり、使い勝手が良過ぎてワードローブからいなくなるなんて考えられない!という一着だったり…誰しも諦めきれずに歯がゆい思いをしたことがあるのでは。
年々サステナビリティの意識が高まるなかでもぜひ活用したい、〝KUROZOME REWEAR〟というサービスがあります。
京都で100年以上“黒染め”を生業としてきた歴史ある染色工場・京都紋付が2020年から本格的に始めた〝KUROZOME REWEAR〟は、色褪せ、かすれ、汚れなどで着られなくなってしまった洋服を黒染めすることによって、新たな価値を与えてくれるサービスです。例えば、1箇所だけどうしても落ちない汚れが付いてしまった白いブラウス。黒く染め直せば、まったく違う雰囲気の服として生まれ変わることが出来るんです。
今回、我が家でこのサービスを利用したアイテムは、夫が愛用していたこちらのパンツ。
「元々黒じゃん!」と思われたそこのアナタ、いやいや意外と黒い服こそ色褪せが気になりませんか? 着用を繰り返して繊維表面が毛羽立つ“白化現象”によって、ウエスト周辺を中心に白っぽく見えるのがだんだん気になってきた…という夫の悩みに「とっても良いサービスがあるよ!」と熱くすすめて初トライしてみました。
素材によっては染められないものもあるため、黒染めしたいアイテムを送って査定してもらった後、約1か月ほどで完成。この違い、分かりますでしょうか?下の写真の左がBEFORE、右がAFTERです。
全体的に黒の深みが復活しているだけでなく、気になっていたウェスト周りの白化も完全に改善されています。
実は、かなりヘビロテしていたパンツだったためまったく同じものを買い直そうと検討していたこちらの1本。黒染め料金はアイテムによって異なりますが、今回かかった料金は送料等抜きで約5000円ほど。新品のパンツを買い直していた場合定価は3万円弱だったので、余計な洋服ゴミが出るのを防げただけでなく、結果的に出費もおさえてお気に入りのアイテムを復活させることが出来たのでした。
近年、廃棄される洋服ゴミも社会問題になっているなか、溺愛している大切な1枚を捨てることなく一軍に蘇らせてくれたこちらのサービス。思い入れのある洋服を、少しでも大切に着ていきたい。そんな方にとっては最強の味方となってくれそうです。
Domani Labメンバー
杉本緑
1児の母。洋服への愛が高じてアパレル業界へ飛び込み、某アパレル会社で企画、生産に携わる。舞台や落語などの芸術鑑賞で自らの感性を刺激。娘との日常を描いたユニークなイラストもSNSで発信中。
Instagram:https://www.instagram.com/green_sgmt/
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