「書留」とは一定の補償が付いた郵便物のこと
書留(かきとめ)は、郵便局が提供する荷物サービスの一種です。正式名称を「書留郵便」といいます。
書留の大きな特徴は、送ってから相手に届くまでの配達状況を確認できることです。まずは、書留を利用するメリットや主な種類、「配達証明」との違いについてみていきましょう。
書留を利用するメリット
書留の主なメリットは、以下の4点です
1.郵便追跡サービスがある
2.当日中または日時指定の再配達が可能
3.休日配達がある
4.万が一の補償が受けられる
書留には引受番号が割り振られ、ネット上で配達状況を確認できます。書留が今どこにあるのか、きちんと相手に届いたのか確認でき便利です。
また、書留が届いたときに不在だった場合は、当日中または指定した日時の再配達を利用できます。土日祝日でも通常通り配達されるため、タイミングが合わず受け取れないという心配が少ない点もメリットです。
さらに、書留には万が一郵便物が壊れたり、届かなかったりした場合の補償が付いています。補償内容は以下に続く書留の種類により異なります。
書留の種類
書留には「一般書留」「現金書留」「簡易書留」の3つの種類があります。
【一般書留】
特徴:追跡サービスのある一般的な書留郵便
損害要償額:10万円まで
(さらに5万円ごとに基本料金に23円加算)
(上限500万円)
【現金書留】
特徴:現金が送れる書留郵便
損害要償額:1万円まで
(さらに5,000円ごとに基本料金に11円加算)
(上限50万円)
【簡易書留】
特徴:一般書留に比べ基本料金が割安な書留郵便
損害要償額:5万円まで
郵便局では、現金を送る際は必ず「現金書留」とするよう案内されています。その際は、一般封筒ではなく現金書留用の封筒を利用しなくてはいけません。
また、外国紙幣や外国貨幣などは現金に含まれないとされています。金や銀、ダイヤモンドなどの貴重品は、一般書留での郵送を検討してください。
書留と配達証明の違い
配達証明とは、「一般書留を配達した」という事実を証明するサービスのことです。書留のなかでも、一般書留を対象としたオプションサービスになります。
配達は対面で行われ、受け取りには署名又は押印が必要です。配達後には、差出人に「郵便物等配達証明書」が送付されます。
配達証明は、契約などに関する大切な書類の送付に適しています。書類を配達したという事実を証明できるからです。そのためにも、郵便物等配達証明書は紛失しないよう大切に保管してください。
書留の送り方
書留は、大切な郵便物を確実に相手に届けたいときに適しているサービスです。ここからは、送り方や料金についてご紹介します。
「速達」や「代金引換」など、書留に付帯できるサービスも参考にしてください。
書留を送る手順
まずは郵便物を準備します。一般書留と郵便書留の場合、封筒は市販品でかまいません。現金書留の場合は、専用の封筒を郵便局から購入しましょう。専用封筒はのし袋も入るため、遠方にお祝いを送りたいときにも便利です。
次に、郵便局に備え付けの「書留・特定記録郵便物等差出票」に必要事項を記入します。記入後は、郵便物に添えて窓口に提出してください。
書留は追跡番号を割り振る必要があるため、ポスト投函やコンビニでの受付はできません。必然的に窓口が開いている時間しか投函できない点に気を付けましょう。
書留の料金
書留の料金は、以下の通りです。これらの料金が各郵便物の基本料金に加算されます。
・一般書留 480円
・現金書留 480円
・簡易書留 350円
基本料金は、郵便物の種類や大きさ、重さなどにより異なります。郵便局の公式サイトでも確認できますが、窓口で相談すると確実です。
一般書留、簡易書留は手紙やはがきのような郵便物のほか、印刷物やCD、DVDなどを送る際の「ゆうメール」も同料金で利用できます。
書留に付帯できるサービス
書留には、前述した配達証明のほか、以下のようなサービスを付帯できます。
・速達
・配達日指定
・配達時間帯指定郵便
・代金引換
・引受時刻証明
・配達証明
・内容証明
・本人限定受取郵便
・返信依頼郵便
郵便物を急いで届けたいときは「速達」サービスが便利です。追加料金がかかるものの、通常より早いスピードで郵便物が配達されます。
先方が確実に受け取れる時間が分かっている場合は、日時指定サービスが役立ちます。
書留を送付した日時や内容、送付した事実を残したいときは「内容証明」を検討してみてください。主に未払金の督促や損害賠償、慰謝料等の請求に適しています。
書留の受け取り方
書留は、指定された住所で対面で受け取ります。受取時は、サインと押印が必要です。