Contents
マインドセットの意味・定義
マインドセットは、個人の考え方や仕事への向き合い方などを論じるときに使われやすい言葉です。具体的には、どのような意味・定義があるのでしょうか?用語の意味や、心理学用語としての側面を解説します。

(c)AdobeStock
判断・行動の基準となる考え方を指す
マインドセットは、英語で「mind-set」と書きます。英語をそのまま片仮名にした用語であり、英語の「mind-set」と意味は同じです。
辞書では、以下のように定義されています。
マインド‐セット(mind-set)
ものの見方。物事を判断したり行動したりする際に基準とする考え方。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
つまり、マインドセットは、普段の判断や行動の基準となる習慣的な考え方です。人の考え方はある程度固定されているため、「その人らしい考え方」ともいえるでしょう。
心理学用語としての側面もある
マインドセットには、「グロースマインドセット」と「フィックストマインドセット」という概念があります。どちらも心理学用語として知られる用語です。
グロースマインドセットの「グロース」は、日本語で「成長」を意味する「growth」と書きます。成長につながる考え方や、前向きな意味でのマインドセットとも言い換えられるでしょう。
対して、フィックストマインドセットの「フィックスト」は、日本語で「固定した」を意味する「fixed」と書きます。凝り固まった考え方や、後ろ向きな意味でのマインドセットがフィックストマインドセットです。
成長していきたい気持ちがある場合は、グロースマインドセットを身に付ける必要があるでしょう。
マインドセットに影響を与える要素
個人のマインドセットには、人間のさまざまな要素が影響しています。具体的にどのような要素が影響しているのか、主な例を確認しましょう。

(c)AdobeStock
これまでの経験や教育
習慣的な考え方には、幼い頃からの環境や周囲の教育が深く関係しています。特に、幼いうちは自分の考えが定着しておらず、周囲の大人の行動・言動を受け入れるため、本質的な判断基準や考え方に大きな影響を与えるものです。
また、学校での教育も、考え方に影響を与えます。教育が異なれば、正しいとする概念も変化していくためです。
もちろん、幼いときの環境だけでなく、大人になった後の経験・教育もマインドセットに影響を与えています。過去の経験・教育の全てが、自らの判断基準に影響を与えているのです。
自身の価値観や考え方
自身が持っている「根本的な価値観や考え方」は、マインドセットに影響を与えます。具体的には、自らが正しいと信じている「信念」や、守らなければならない「倫理観」などが挙げられるでしょう。
そのほか、事前に知らされている情報によって発生する先入観や、凝り固まった固定観念なども、考え方に影響を与えます。
価値観・信念・倫理観などの本質的な考え方は、育ってきた環境や経験によって育まれることが多いものです。マインドセットには、個人が持つさまざまな要素が関係しているといえます。
ビジネスでマインドセットが重視される理由
ビジネスでは、なぜマインドセットを重視しているのでしょうか?企業が従業員に良い意味でのマインドセットを身に付けてほしいと考える理由や、個人がグロースマインドセットを身に付けることで期待できる効果を解説します。

(c)AdobeStock
成長につながる
グロースマインドセットを身に付けていると、チャレンジする気持ちが生まれやすくなります。
何らかのチャレンジをするには、事前の勉強や普段からの心掛けが必要になることもあるでしょう。グロースマインドセットを身に付けていれば、チャレンジのための対策も苦になりません。
普段の心掛けや積極的な挑戦は、自身の成長にもつながるはずです。ビジネスでは、個人の意欲や成長しようとする気持ちを高めるために、マインドセットが重要視されます。
仕事の効率アップが狙える
グロースマインドセットを身に付けている人は、仕事の効率アップも目指せます。
成長のために努力をするため、能力の向上や成果にもつながりやすいのです。さまざまなスキルを身に付け、仕事に対してポジティブに取り組んでいれば、より成果が上がります。
周囲の人もグロースマインドセットを身に付けていれば、相乗効果も期待できるでしょう。仕事をする上で良い意味でのマインドセットを身に付けていることは、大きなメリットです。
マインドセットを変えるコツと手順
マインドセットは、これまでの環境や経験など、さまざまな要素が絡み合ってできています。良い方向に変えようと思うと、準備や対策が必要です。本質的な考え方を変えるコツと、基本的な手順を解説します。