Q:やる気がなさそうな同僚への対策は?
答える人/新井千晶(キャリアコンサルタント)
A:心を温めほぐす言葉で頑張りを促して
仕事のことで相手に注意をするのは、「伝える側」のほうがストレスですよね。
特に、女性に指摘をしなくてはいけないときこそ、正論を振りかざして自分の「べき論」なんて伝えても、相手の耳には入っていきません。じゃ、どうしたら相手に響くのか? 私は「北風と太陽」スタイルでほぐしていきます。
たとえば、オフィスから少し離れた場所に行き、できればランチなどにお誘いして、相手とゆっくり話をします。
「最近、仕事どう? 元気?」と聞きながら。相手から「毎日なんだか忙しくて疲れている」、「モチベーションが上がらない」、「悩んでいることがあって」そんな本音を言ってくれたら、「そうか、そうか、大丈夫?」などと話を聞いていきます。相手に「私は味方だよ」という気持ちを伝えながら。
相手の回答が「うーん、別に普通かなー」ていうことでしたら、「それならいいの。ちょっと心配だっただけ」で、終わり。逆にそこから「実は…」と話してくれることも多いです。そこまで心がほぐれたら、たいていは大丈夫。
私の場合、「いつもの〇〇子なら、仕事遅れることなんかなかったのに、珍しく遅れることが出てきたから、どうしたのかなって。私の中の〇〇子のイメージっていつも仕事正確だし、スピーディーだから。もし何か抱えていることがあればいつでも言ってね! 」と、励まします。大抵の人は、自分のイメージが良いままでいたいので、「このままじゃいけない!」って、頑張り出すものです。
指摘して相手の心を凍らせてしまうより、相手の心が温まるように伝えてみてください。結構、効果ありますよ!
キャリアコンサルタント
新井千晶(あらい ちあき)
エンワールド・ジャパン株式会社シニアコンサルタント。人材業界で約15年。現在はミドル・シニア層の転職相談やヘッドハンティングをしている。グロービス経営大学院経営学修士(MBA)。プライベートでは30代後半で結婚し、1歳の子どもを育てるワーキングマザー。
●ご相談ごとは、domani2@shogakukan.co.jp までメールでどうぞ! 件名に「働くアラフォー質問箱」と書いてお送りください。すべてのご相談にお答えできるとは限りません。あらかじめご了承ください。