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2019.09.24

コミュニケーションの専門家に直撃!「今どきのお詫びと謝罪の新常識」

 

ビジネスでのお詫びは、会社に損害や損失をあたえてしまう可能性もはらんでいます。やり方ひとつで大きな差がつく謝罪の常識。Domani世代の女性が心得ておきたいオフィスでも応用可能なポイントを、プロの観点から伝授します。

Text:
谷畑まゆみ
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謝罪会見からひもとく〝効果的なお詫び〟の鉄則

ビジネスでのお詫びは、会社に損害や損失をあたえてしまう可能性もはらんでいます。やり方ひとつで大きな差がつく謝罪の常識。今回は、東北大学特任教授 人事コンサルタントの増沢隆太さんにお聞きしました。

批判を素直に受け止めるクールでドライな姿勢が大切

大手企業や官公庁で危機管理研修も行う増沢さんは、コミュニケーションの専門家。今のように謝罪会見が注目を集め出したのはインターネットの普及が関係していると語ります。

「ワイドショーで芸能ネタとして謝罪会見が取り上げられるようになった大きな理由は、だれもがスマホひとつで自分の意見を表明できる時代になったから。ネットがなかった昭和の時代は、政治家や芸能人がスキャンダルを起こしても記者がとりあげなければ一般の人は知るよしもありません。それがネットの普及で不祥事を抑え込むことができなくなった。そこで釈明するための謝罪会見を開く必要性が出てきたのです。

やがて会見を開くにあたって準備する人が登場し、しない人との差が出てきました。失敗会見に共通するのは、逃げたり雲隠れして炎上するケースです。会見の目的は、火を消すこと。そのためには批判を正面から受けることが大切です。一方的にメッセージを読み上げ、説明を拒否するのはあまり望ましくありません。批判はすべて受け止め、弁解しないのが基本的には正解です。怒りの炎を出しきることで解毒作用も生まれます。」

人の心理をふまえることで、怒りをおさめて事態を収束できるお詫びの極意。私たちが取り入れられることはありますか?

「お詫びの際にはビジュアルが大切です。地味な服装や髪型、メークで個性を消してお詫び以外のメッセージは排除します。ビジネスの場で謝る場合は、自分に非がない場合もあるでしょう。でもその気持ちをしっかり抑えて、ドライにクールに事態収拾に徹することが今の仕事だという職業意識や使命感をもちましょう。そして先方が怒っている間は、説明はしないこと。人の怒りは5分以上は続かないと言われています。“なぜこんなことになったのか”相手は必ず聞いてきます。そのタイミングで初めて事情を説明するのです。大切なのはきれいな言葉を使わないこと。自分が詫びる姿に酔ってはいけません。お詫びにはその人の器と人間性が現れます」

<まとめ>
【1】火を消すためには弁解はしてはいけない
【2】解毒のために相手の怒りを十分に受け止める
【3】自分に酔いがちなきれいな言葉は使わない

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お話を伺ったのは

増沢隆太さん

ますざわ・りゅうた/1962年、東京都生まれ。経営コンサルタント・産業カウンセラー。ロンドン大学大学院修士課程修了。人と組織にまつわる戦略・コミュニケーションの専門家。テレビや新聞、週刊誌などでコメンテーターとしても活躍中。

Domani2018年11月号「デキる女は“お礼上手でお詫び上手”なんです!」より
本誌構成時スタッフ:撮影/沼田孝彦  構成/谷畑まゆみ 再構成/WebDomani編集部

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