【目次】
・体は食事によって変化する
・食事量や食事方法は?痩せるために気をつけるべきこと
・実は食事する時間も重要だった!
・おすすめのダイエットメニュー例
体は食事によって変化する
痩せるには食事のカロリーコントロールが不可欠
摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、体内で脂肪として蓄積されてしまいます。つまり、体が痩せるためには、食事のカロリーコントロールが欠かせません。
年齢や体重、普段の生活でどれくらい動いているかによっても、1日に必要なカロリーはそれぞれ異なりますが、食べ物のカロリーを知り、朝・昼・夜とバランスのいい食事を取るように心がけることが大切なのです。
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食事量や食事方法は?痩せるために気をつけるべきこと
食事の適切な量は次の食事までに〝ほどよくお腹が空く〟量
管理栄養士・健康運動指導士の小島美和子さん曰く、「次の食事までに程よくお腹が空く量」が食事の適量なのだとか。
「食事の本来の目的は、生活に必要なエネルギーを補給すること。筋肉を切りくずさず仕事への集中力も途切れさせず、次の食事までに使い切る糖質の適量は、次の食事前に適度な空腹感があるかどうかで見極められます。活動量が多く代謝も活発な日中に備える朝食・昼食はおのずとしっかり、あとは寝るだけ…という夕食は軽めに」(小島さん)
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野菜から先に食べる
また、小島さんは血糖値が急激に上がらないように、野菜から先に食べることをおすすめしています。
「血糖値の急激な上昇を抑えるために食物繊維の豊富な野菜から食べるのは正解! ただ、レタスやキャベツなどのサラダ野菜には、食物繊維は多く含まれていないので、効果はあまり期待できません。食物繊維が多く含まれているのは、オクラやブロッコリー、キノコ類や海藻類です」(小島さん)
朝食は抜かない
管理栄養士 アンチエイジング料理スペシャリスト、堀 知佐子さんによると、朝食は食べた方がいいと言います。
「太るとは限りませんが体に良くないのは本当です。朝ご飯を食べると体内時計がリセットされ活動モードに入ります。食べないと脳が1日の始まりを感知しないため、体も起きているのか寝ているのかわからない状態になるので、エネルギーの消費が高まらないのです。
また食事の間隔が開き過ぎると、食後血糖値が一気に上がり太りやすくなります。朝ご飯を食べないと摂取カロリーが減り、痩せると思いがちですが、逆効果なのです。ラットの実験でも朝食を与えなかったものは朝食を食べた群に比べて体重や体脂肪率が大幅に増加していたそうです。
不規則な食生活を送っていると肥満やメタボリックシンドロームに繋がることが知られていましたが、その理由も朝食を食べないことによる、エネルギー消費量の減少だといえます。前日の夜、みそ汁とご飯を作り置きし、朝に温めて食べるだけでも体が温まり、エネルギー消費量が増えるので太りにくくなります。1日3食の中でいちばん大事なのが朝食だと覚えておきましょう。」(堀さん)
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シリアルを食事にするのは控える
小島美和子さんによると、シリアルは手軽だけど必要な栄養素が補えないと言います。
「シリアルは牛乳をかけても糖質もたんぱく質も足りません。また、砂糖たっぷりのものも多く、急激に血糖値を上げ、脂肪がつきやすかったり食後に眠くなることも。食べるときは原材料と栄養表示を確認し、砂糖無添加で脂質が少ないものにフルーツを加えましょう」(小島さん)
昼は好きなものを食べる
さらに小島さんは、お昼なら揚げ物たっぷりのコンビニ弁当などでもOKだと言います。
「昼は食べたいものを食べる絶好のチャンスです。揚げ物や脂の多いお肉を食べても太りにくいので、好きなものをしっかり楽しみましょう。ただ、コンビニのお弁当は食材の数が少なくなりがち。できるだけ多くの種類が使われている幕の内弁当などを選ぶようにして」(小島さん)
夜のお肉摂取は注意が必要
お肉を食べてタンパク質をしっかりとることは、美容にいいと思っている人も多いかもしれませんが、夜のお肉摂取には注意が必要だと小島さんは言います。
「確かにお肌や筋肉のためにたんぱく質は必要ですが、夜は高脂肪のステーキやハンバーグ、しょうが焼きなどは控えるのが正解。肉なら夜は脂肪に変わりにくい豚ヒレ肉や牛モモ肉、鶏ムネ肉などを選びましょう。高脂肪の生クリームやチーズなども避けたい食品です。脂分の多いお肉を食べたいときは次の日のランチの楽しみにしては?」(小島さん)
お刺身はダイエットに最適な食材
お肉の摂取には注意が必要ですが、魚の油はむしろダイエットにはいいと小島さんは言います。
「肉の脂は代謝を悪くしますが、魚の脂はむしろ代謝をアップしてくれます。そのまま食べられるお刺身は調理の油も必要なくてイチ推し。ただ、調理にバターやチーズを使ってしまうと高脂肪に。野菜と一緒に煮るだけで一品完成する魚の缶詰も時短に便利です」(小島さん)
実は食事する時間も重要だった!
朝食は起きて1時間以内に
小島さんが言うには、朝食を必ず食べることだけでなく、その食べる時間も大切なのだそう。
「朝は体内時計を1日のスタートに合わせてリセットする時間。体内時計には脳と体の2種類あって、メイン時計である脳は朝の光を浴びることでスイッチがオンに。サブ時計の体は朝食を食べると動き出す。そのふたつがずれると時差ボケ状態で不調の原因になるので、起床後、できるだけ早く朝食を食べることが大切。」(小島さん)
昼食は遅くなりすぎない
また、小島さんは昼食もあまり遅くなりすぎるのもよくないと言います。
「朝食後、15時まで何も食べないと、エネルギーは完全に底をつきます。ランチが遅くなりそうなことがわかっている日は、バナナや野菜ジュースなど補食を用意して昼くらいにつまんでおくこと。スナック菓子などで紛らわすのは、栄養不足&血糖値が上がりすぎてお腹ポッコリの原因に」(小島さん)
夕食は20時までに食べ終える
さらに小島さんは、夕食は代謝が落ち、消化酵素の働きも悪いので20時までに食べ終えることを推奨しています。
「夜は体内時計が休息モードになり、脂肪をため込みやすい時間帯。代謝が落ち、消化酵素の働きも悪い状態に。大切なのは、その影響を少なくするためにできるだけ早く夕食を食べること。朝7時くらいに起きる人であれば、20時には食べ終わるのが理想です。起床時間が遅い人はそのぶん後ろ倒しになってもOK。夕食は、血糖値を急激に上げず、脂肪がつきにくい食品を選ぶこと。主菜は肉より魚や大豆製品を、食物繊維もしっかりとるよう心がけて。」(小島さん)
おすすめのダイエットメニュー例
サーモンのカルパッチョ
Y’sサイエンスクリニック広尾 統括院長の日比野佐和子先生は、例えばこんな食事メニューをおすすめしています。
サーモンは魚の中でも特に優秀なアンチエイジング食材で、抗酸化成分『アスタキサンチン』やオメガ3の油が豊富なんだそう。
「大型魚でありながら水銀の汚染が比較的少ないのもメリットです」(日比野先生)
【作り方】
刺身用のサーモンを薄切りにしたら、高リコピントマトやスプラウトなどの機能性野菜を中心にお皿に盛り、サーモンを上からのせる。ドレッシングは、えごま油とポン酢を1:1で合わせると、低塩で良質な油に!
鶏肉ときのこのスープ
さらに佐野先生は、発酵調味料の味噌をベースにしたスープに、鶏肉や野菜を入れたスープがおすすめだと言います。鶏むね肉は低脂肪なのに高タンパク質、さらに疲労回復を助けるアミノ酸が豊富。スープ仕立てにすることで、胃腸が温まって消化吸収も向上するそう。味付けは味噌や塩麴などの発酵調味料にすれば、腸の育菌にも良いそうです。
【作り方】
鶏むね肉と一緒に、嚙みごたえのあるエリンギ、旨味が増す玉ねぎやトマトを加え、火が通るまで煮る。味噌をといたら、最後にスプラウトをのせて完成!