生姜に期待できる効能とは?
効能1:風邪のひきはじめや悪寒に
国際中医薬膳師・漢方アドバイザーの大木聡子さんによると、生姜の薬膳的効能のひとつに「邪気の侵入を防ぐ」というのがあるのだそう。
「『風邪』という言葉は東洋医学からきていて、『風の邪』のこと。風のように症状が早く変わる特性をもつ邪気、つまりは現代で言うウイルスなどを指していますが、生姜には『解表』という効能があります」(大木さん)
首の後ろ〜背中がゾクっと悪寒がするときというのは、体の中に風の邪気が入ってこようとしているときなのだとか。
生姜はそんな風邪の初期に、体を温めたり体表に汗を散じることで邪気の侵入を防いだりするのだそうです。
効能2:胃腸を温め元気にする
ふたつ目の生姜の効能は「胃腸を温め元気にしてくれる」というもの。
大木さん曰く、生姜、とくに乾燥状態のものには、体の内側を温める作用があるとされているのだそう。
「パウダー状になったものをお味噌汁に溶かしたりと、お料理に使うのも良いでしょう。胃腸は食べ物からの栄養を元気のもとに変える製造所。胃腸の機能は全身の元気に影響します」(大木さん)
効能3:咳やイガイガ…のどの不調に
生姜の3つ目の効能として、咳を止めたり、のどの痛みや痰を抑えてくれたりする作用もあるのだとか。
「ウイルス対策としても、のどの粘膜の状態を整えておくことは大切。のどを潤してくれる効果をもつ蜂蜜と生姜を入れたドリンク、生姜が入ったのど飴などもおすすめです」(大木さん)
効能4:食べ物の解毒や消臭
生姜の効能4つ目は「食べ物の解毒・消臭」作用。
お刺身などに生姜が添えられているのは、生姜に解毒や消臭の作用があるからなのだそう。
「肉や魚のお料理の時、少し臭みが気になる時はすりおろした生姜に漬け込んだり、生姜と一緒に炒めたりすると◎」(大木さん)
効能5:二日酔いなどの吐き気に
生姜の効能5つ目は「吐き気止め」作用。
生姜は乗り物酔いや二日酔い、つわりのときなどの〝吐き気〟に効果的なのだそう。おすすめは生の生姜。
「市販のチューブに入ったものでもOK。食事に添えたり、スポーツドリンクなどの飲み物に入れたりして取り入れてみてください」(大木さん)
効能6:代謝を上げる
生姜はダイエットにも効果的だと言われているよう。
生姜には体を温め、血流をよくする働きがあると言われているので、代謝アップさせる効果も期待されているのだとか。
生姜そのものに痩せる成分が入っているわけではありませんが、生姜を食べることで代謝がアップしエネルギーの消費量が増え、結果としてダイエット効果が期待できるのだそうです。
効果的な生姜の食べ方
生姜は状態によって効能が変わる
日本東洋医学会専門医の今津嘉宏先生によれば、生姜は生のときと、加熱したり乾燥させたりしたあとでは、含有成分が変化し、薬効も変わるのだそう。
「健康なときに免疫を高める目的でとるなら、温め効果のある乾燥生姜を。温かい紅茶にのどによい蜂蜜と一緒に入れる飲み方もおすすめ」(今津先生)