満ち欠けの周期と旧暦の関係上、毎年日にちがずれる
十五夜で注意したいポイントは、先述のとおり旧暦8月15日が必ずしも満月になるとは限らない点です。月が地球の周りを回るとき、その速度は常に同じではありません。月の軌道が円形ではなく楕円形をしているためです。
月が地球から遠いところを回っているときはスピードが落ちますし、近ければ早くなります。つまり新月から満月になるのが遅いこともあれば、早いこともあるのです。「新月から満月まで15日」といっても、それはおおよその話です。月の満ち欠けが基準の暦では、中秋の名月が1~2日遅くなったり早くなったりすることは自然の摂理といえます。
【目次】
身近に感じる楽しみ方
古くから伝わる日本の風習を大切にするのはすてきなことです。秋のイベントが楽しくなるよう、モチベーションを上げて楽しんでみてはいかがでしょうか。十五夜本来の伝統をより身近に感じられる、おすすめの楽しみ方を紹介します。
部屋にススキを飾る
収穫祭としての意味もある十五夜では、ススキを稲穂の代わりとして飾ります。お月見には欠かせないので、ぜひ準備するのがおすすめです。
ススキだけをそのまま飾るのも風情がありますが、グリーンやお花を添えると現代風のおしゃれなアレンジになります。月に見立てた黄色い花など加えれば、見た目の印象も華やかです。
また、ススキを飾るスペースが確保できない場合は、お月見をイメージしたガーランドやススキのリースなど飾っても楽しそうですね。ウサギやお団子のモチーフなどをあわせながら、子どもたちと一緒に自由に飾り付けてみてはいかがでしょうか。
限定お月見スイーツをチェック
お月見の定番といえば、お団子です。十五夜が近づくと、この期間だけ楽しめる限定お月見スイーツが登場します。和菓子店はもちろん、洋菓子店、フルーツショップなどさまざまなお店の限定スイーツがあるので、子どもと相談しながら選んでみでは。ただし、有名店の限定品は競争率が高いので要注意です。お気に入りが見つかったら、早めの予約をおすすめします。
お月見スイーツは、この時期の手土産としても気が利いています。ウサギのかたちのおまんじゅうや羊羹のような棹菓子(さおがし)など贈れば、相手にも喜ばれそうです。
子どもに行事を伝える
何かと慌ただしい現代の十五夜は、昔のようにじっと座って月を眺め続けることはむずかしくなっています。大切なのは、子どもと一緒に満月を見上げ、十五夜という行事を伝えていくことです。
忙しいパパやママも、この日は少しゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。子どもと一緒に月見団子を頬張ったりお月さまの歌を歌ったりするだけでも十分です。十五夜ならではの特別な夜を過ごせば、子どもの心にもそのしきたりや習わしが深く残るはず。
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