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LIFESTYLE 季節を楽しむ

2024.08.01

中秋の名月で知られる十五夜。今年はどんな風に楽しむ?

満ち欠けの周期と旧暦の関係上、毎年日にちがずれる

十五夜で注意したいポイントは、先述のとおり旧暦8月15日が必ずしも満月になるとは限らない点です。月が地球の周りを回るとき、その速度は常に同じではありません。月の軌道が円形ではなく楕円形をしているためです。

月が地球から遠いところを回っているときはスピードが落ちますし、近ければ早くなります。つまり新月から満月になるのが遅いこともあれば、早いこともあるのです。「新月から満月まで15日」といっても、それはおおよその話です。月の満ち欠けが基準の暦では、中秋の名月が1~2日遅くなったり早くなったりすることは自然の摂理といえます。

身近に感じる楽しみ方

古くから伝わる日本の風習を大切にするのはすてきなことです。秋のイベントが楽しくなるよう、モチベーションを上げて楽しんでみてはいかがでしょうか。十五夜本来の伝統をより身近に感じられる、おすすめの楽しみ方を紹介します。

お盆に盛られた月見団子と添えられたすすき

(C)Shutterstock.com

部屋にススキを飾る

収穫祭としての意味もある十五夜では、ススキを稲穂の代わりとして飾ります。お月見には欠かせないので、ぜひ準備するのがおすすめです。

ススキだけをそのまま飾るのも風情がありますが、グリーンやお花を添えると現代風のおしゃれなアレンジになります。月に見立てた黄色い花など加えれば、見た目の印象も華やかです。

また、ススキを飾るスペースが確保できない場合は、お月見をイメージしたガーランドやススキのリースなど飾っても楽しそうですね。ウサギやお団子のモチーフなどをあわせながら、子どもたちと一緒に自由に飾り付けてみてはいかがでしょうか。

限定お月見スイーツをチェック

お月見の定番といえば、お団子です。十五夜が近づくと、この期間だけ楽しめる限定お月見スイーツが登場します。和菓子店はもちろん、洋菓子店、フルーツショップなどさまざまなお店の限定スイーツがあるので、子どもと相談しながら選んでみでは。ただし、有名店の限定品は競争率が高いので要注意です。お気に入りが見つかったら、早めの予約をおすすめします。

お月見スイーツは、この時期の手土産としても気が利いています。ウサギのかたちのおまんじゅうや羊羹のような棹菓子(さおがし)など贈れば、相手にも喜ばれそうです。

お月見団子や秋の収穫物を供える

中秋の名月で欠かせないものといえば、月見団子です。十五夜にちなんで、一寸五分(約4.5センチ)の大きさのおだんごを15個をお月様が見える場所にお供えします。月見団子は地域によって形が違うため、住んでいる地域の習わしを確認してみると良いでしょう。

また、十五夜を別名「芋名月」と呼ぶように、収穫を祝う行事でもあることから、秋の収穫物も一緒にお供えすると良いとされています。里芋やさつまいもなど芋類のほか、旬の野菜や果物を供えて収穫に感謝します。なかでもツルのあるものは「月と人との結びつきを強めてくれる」などといわれる縁起のよいものです。お供えにはぶどうやアケビなどを加えるのもおすすめです

お供えは食べることで、神様との結びつきがより深まるとされていまいます。中秋の名月が終わったあとに感謝しながら食べましょう。

十五夜のお供え物を食べてよいとはいうものの、その昔は嫁入り前の女性だけは例外でした。丸い月と丸い団子は、当時の人々に「妊娠」を連想させました。そのため未婚の女性が月見団子を食べるのはふさわしくないと考えられたのです。

子どもに行事を伝える

何かと慌ただしい現代の十五夜は、昔のようにじっと座って月を眺め続けることはむずかしくなっています。大切なのは、子どもと一緒に満月を見上げ、十五夜という行事を伝えていくことです。

忙しいパパやママも、この日は少しゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。子どもと一緒に月見団子を頬張ったりお月さまの歌を歌ったりするだけでも十分です。十五夜ならではの特別な夜を過ごせば、子どもの心にもそのしきたりや習わしが深く残るはず。

月見酒を楽しむ

十五夜に月を鑑賞する風習は、平安時代に貴族が月を観賞しながら和歌を詠み、お酒を飲み、音楽や舞を楽しんだ「観月の宴」が元となったと言われ、宴では夜空の月を眺めるのではなく水面に映る月を眺めたり、杯に月を映して月見酒を楽しんだとされています。

今年の十五夜は、ベランダや縁側など月が見える野外にお酒を持って出て、この粋な楽しみ方を現代でも再現してみてはいかがでしょうか。

お供え物を盗む「月見どろぼう」って?

十五夜のお供えものは食べてよいものですが、中でも「たくさん食べてよい」とされていたのは子どもたちです。「お団子がなくなる=月が食べてくれた」と解釈されたため、子どもたちの盗み食いは大いに歓迎されました。これは「お月見泥棒」とよばれる風習となり、現在でも一部の地域に残っています。

お月見泥棒の実態は

以前は縁側などに置かれたお供えものをこっそり食べに行き、子どもたちがいない隙を見計らって補充されていたお月見泥棒ですが、セキュリティの問題や集合住宅の増加で盗み食いをするチャンスも減ってしまいました。この「月見どろぼう」の風習を伝承するために、現在ではハロウィンのように家々をめぐってお菓子をもらったり、玄関前など持ち帰りやすい場所に置いて配るご家庭が増えているようです。

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