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2020.12.06

日本に伝わる冬至の風習|かぼちゃやゆず湯にどんな意味がある?

冬至は、二十四節気の一つです。中国や日本では陰の気から陽の気に変わる日と考えられており、この日に行うべきとされる風習がいくつかあります。特にかぼちゃやゆず湯は有名ですが、それにはどのような意味があるのでしょうか?冬至の風習について詳しくご紹介します。

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【目次】
冬至とは
「ん」の付く食べ物で運気をアップ
かぼちゃのいとこ煮レシピ
冬至にはゆず湯に入る風習も

冬至とは

2020年の冬至12月21日、21年の冬至は22日です。中国や日本では陰が極まって陽に転ずる日と考えられており、「一陽来復(いちようらいふく)」とも言われます。

冬至

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「冬至って何?」と子どもに聞かれたときに答えられるよう、冬至について知識を深めてみてはいかがでしょうか。

1年で最も昼が短い日

冬至の日は、季節の変化を24通りの指標で表わした「二十四節気(にじゅうしせっき)」の起点です。

この日、北半球では太陽の位置が1年のうちで最も低くなります。つまり冬至は、1年で最も昼が短く夜が長い日。冬至に昼が短くなるのは、地球の自転軸(地軸)が太陽の当たる面に対し約23.4度傾いていることに原因があります。地軸が傾いていると、地球が太陽の周りを回るとき「光が多く当たる面」「光が当たらない面」ができます。これにより、季節によって昼が長くなったり短くなったりするというわけです。

北半球では北極側が太陽の方を向いたときに昼が最も長くなり、「夏至」と呼ばれます。一方、南極側が太陽の方を向いたときが「冬至」で、昼が最も短くなります。

「ん」の付く食べ物で運気をアップ

冬至の日に「ん」の付くものを食べることは「運盛り」と呼ばれ、大変縁起が良いとされています。

冬至

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というのも、「ん」は「運」に通じます。また、「ん」は「いろはにほへと」の最後の文字に当たる言葉。「陰が陽に転じる日」とされる冬至の日には、ふさわしいと考えられていたのです。

それでは冬至には、どのようなものを食べると「運気がアップする」と言われているのでしょうか?冬至の食卓に載せたい、おすすめの食材をご紹介します。

冬至の七草で運を呼び込む

冬至には「冬至の七草」と呼ばれる食材があります。

・なんきん:南京(かぼちゃ)
・れんこん:蓮根
・にんじん:人参
・ぎんなん:銀杏
・きんかん:金柑
・かんてん:寒天
・うんどん:饂飩(うどん)

上記の食材には、いずれも「ん」が2つ入っています。口にすれば運が倍増すると考えられており、冬至にはなくてはならない食材とされます。

また、冬至にこれらを食べるのは、縁起のためだけではなく体のためでもあるとされてきました。昔の人は冬至の七草を食べることで栄養を付け、厳しい冬を乗り切るための活力としていたのです。

かぼちゃの別名「南瓜」は栄養豊富

冬至の七草のうち、特に冬至にふさわしい食材とされているのが「南瓜」すなわち「かぼちゃ」です。かぼちゃの「南」を「陽」と捉え、運気が「陰(北)」から「陽(南)」へ向かうとして好んで食されました。

また、かぼちゃは栄養価の高い食材であることもポイント。カロテンやビタミンA、B群を多く含み、風邪や中風(脳血管疾患)予防に良いと言われます。

かぼちゃは本来夏の食材ではありますが、適切に保存すれば2~3カ月は保存できます。験担ぎとして、あるいは貴重な栄養源として、冬至にかぼちゃを食べる習慣が定着しました。

小豆をプラスして邪気払い

冬至の七草以外では、小豆も冬至にふさわしい食材とされます。

古来より、小豆の赤い色は邪気を祓う効果があると信じられてきたので、運気が好転する冬至に最適だったのです。

小豆を使ったメニューとしては、「冬至粥」がよく知られています。これは小豆をベースにしたお粥で、かぼちゃを加えていただくこともあります。

かぼちゃのいとこ煮レシピ

冬至の定番メニューとして、「かぼちゃのいとこ煮」をいただく地域もあります。

冬至

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いとこ煮とは「硬いものをおいおい(甥)入れて、めいめい(姪)炊き込んでいく」という調理法から名付けられた料理。必ずしもかぼちゃと小豆に限るわけではなく、ほかの食材を合わせるケースもあります。神様への供物を集めて煮たことから生まれた料理で、お祝い事や祭礼の際に食されるのが一般的です。

かぼちゃのいとこ煮は冬至のメニューとしてもふさわしいので、ぜひ食卓に並べてみてはいかがでしょうか。かぼちゃのいとこ煮の詳しいレシピをご紹介します。

材料はシンプル

かぼちゃのいとこ煮の基本的な材料は、次の通り。この材料で、約4人分のいとこ煮ができます。

・かぼちゃ:約350~450g(1/4個)
・ゆで小豆(缶詰):100~200g
・砂糖:大さじ1/2~1
・塩:小さじ約1/4
・しょう油:小さじ1
・水:150ml~1カップ

このときのゆで小豆は、加糖されたものを選びましょう。また、砂糖や塩、しょう油などは好みで増減してもOKです。

作り方も難しくない

基本的な料理工程は、かぼちゃをゆでて、ゆで小豆を加えるだけ。手間もかからず、忙しいワーママにもおすすめできます。

1. かぼちゃのわたと種を取る
2. 一口大にカットする
3. 鍋にかぼちゃを入れて水を加え、しょう油以外の調味料を入れる
4. 強火で一煮立ちさせる
5. 落としぶたをして弱火にし、中火で柔らかくなるまで5~10分煮る
6. ゆで小豆を加えてしょう油を入れて混ぜる
7.弱火で約3分煮る

このほか、ゆで小豆を別に温め、柔らかくなったかぼちゃにかけるレシピもあります。どちらも手間はさほど変わらないので、好みのレシピを選んでくださいね。

冬至にはゆず湯に入る風習も

冬至の定番の風習と言えば「ゆず湯」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

冬至

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寒い季節は、温かいお風呂を心地良く感じるもの。しかしなぜ、冬至にゆずを入れる習慣が定着したのでしょうか?

「冬至にはゆず湯」と言われる由来や、ゆず湯の楽しみ方を紹介します。

ゆずを入れる意味

ゆず湯に入ることは「禊(みそぎ)」の意味合いが強いとされます。大切な儀式などの前には、まず身を清めるのが習わし。それと同じで、昔の人は翌日からの陽の気を取り込むには、冬至に身を清めることが必要と考えました。

また一般に、香気の強いものは香りで邪悪なものを遠ざけると言われます。冬が旬で香りの強いゆずは、邪気払いにはふさわしいとされていたのです。

加えて、ゆずは「実がなるまでに長い年月がかかる」という特徴があります。ゆず湯には「長年の苦労が実りますように」という願いも込められているそうですよ。

血行促進や冷え性の緩和、風邪予防や美肌も期待できるとされているので、寒い冬にゆず湯に入るのは、健康にも役立つと言われています。

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『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)

季節の行事を親子でいっしょに学べる絵本形式の実用書です。ものごとの由来やしきたり、遊び方、箸の持ち方、衣服のたたみ方など、行事を子育てに役立てるコツを豊富なイラストで楽しく紹介。文化と愛情を伝える「行事育」が手軽に実践できます。

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和文化研究家

三浦康子

古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、Web、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても注目されている。連載、レギュラー多数。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭もとっている。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店) ほか多数。

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