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2024.06.28

「モンスターペアレント」とどう付き合えばいい? 困ったときの対処法とは【専門家監修】

子どもに対して無関心なことも

矛盾しているように感じるかもしれませんが、子どもに無関心であることもモンスターペアレントの特徴の一つ。親としての責任を取ろうとせず、周囲を困惑させるような行動を起こすのです。

例えば、「学校から呼び出しがあっても行かない」「子どもが危険な行為をしていても放置している」など。子どもに対して無関心なタイプの人は、本来、家庭で親が対応すべきことを怠り、周囲に押し付けてしまうことがあります。

モンスターペアレントの心理って?

なぜモンスターペアレントは周囲に嫌がられる行動をしてしまうのか、不思議に感じる人もいるのではないでしょうか。モンスターペアレントが理不尽な要求をするときに働いている心理を紹介します。

守る母親

(c) Adobe Stock

自分の子どもを優先してほしい

クレームの内容はさまざまですが、モンスターペアレントが学校に要求するときにありがちなのが「自分の子どもを優先してほしい」という心理。自分の子どもが優先されることを当然の権利だと思い込んでいます。また、子どもを自分の「分身」のように思い込み、自分と子どもを切り離して考えられない場合も少なくありません。

子どもが傷つけられたことを、自分の問題のように考えて対処しようとします。一見、良い親のように感じられるものの、子ども自身が傷つけられたこと以上に「自分の尊厳が傷つけられた」と感じてクレームをしている場合もあるのです。

学校に不信感がある

学校や教師に対して強い不信感を抱いていると、必要以上に攻撃的になってしまうケースもあります。学校の対応に不満を感じたときや、教師の立ち振る舞い、行動などを目にしたことがきっかけで不信感が高まり、考え方が極端に偏ってしまった結果、不満をぶつけやすい状態に。

全てのケースで学校に責任があるわけではないのに、「学校は信頼できないところ」だと思い込んでしまって、問題行動を起こすのです。また、自己評価が高すぎる親も、学校の考えよりも自分の意見の方が正しいと思い込んだり、学校を見下した言動をしたりすることがあります。

モンスターペアレントがやりがちな行動

モンスターペアレントは自己中心的な行動をする特徴がありますが、具体的にどんな問題行動をするのでしょうか。やりがちな行動を紹介します。

自分の子どもを主役にするよう要求

自分の子どもを過大評価し、学芸会の配役にまで口を出すことも。「他の子どもよりも自分の子どもの方が主役にふさわしい」と訴えます。主役以外の役になると、自分の子どもがないがしろにされていると思ってしまうようです

学校などの教育現場で決められた内容が納得できず、感情的になって理不尽な要求をすることもあります。

授業や行事に口を出す

「授業の進め方が悪いから成績が上がらない」「内容をうちの子のレベルに合わせてほしい」など、授業に口出しすることがあります。常識とかけ離れた内容の授業をしているわけではないのに、明確な根拠もなく文句を言うのです。

また、学校行事に対してクレームを入れることも。「修学旅行先を変えてほしい」「うちの子の都合に合わせて日程を変えて」など、他者への配慮に欠けた言動をします。

同級生や担任を指定する

学校側で決めていることに対し、口出しする権限があるかのように振る舞います。クラス替えのときに同級生や担任について口を挟むこともあり、学校生活で大きなトラブルがあったわけではなく「うちの子が嫌っている子と一緒のクラスにしないで」「担任の先生を怖がっているから代えて」などと訴えます。

「苦手なことにどのように取り組んでいくと、成長できるのか」という多角的な視点を持たず、深く考えずに子どもが嫌がるものを排除しようという考えからこういった行動をとるのかもしれません。

母親と子供

(c) Adobe Stock

モンスターペアレントとのエピソード

ママ友同士で話していると、学校でのモンスターペアレントの話を聞くこともあるのでは? ここでは、モンスターペアレントにあるあるのエピソードを見ていきましょう。

うちの子は悪くない! と先生にクレーム

ある小学校の授業中に、女の子が居眠りをしていたので、先生が眠らないように注意をしたそう。後日、女の子の親が学校に乗り込んできて、「教師の授業がつまらないから居眠りしたんだ! うちの子は悪くない!」と怒ってきたのだとか。あまりの屁理屈に唖然としてしまいますね…。

通信簿の評価に抗議

自分の子どもの英語の評価が低い! と担任に抗議した人も。「うちの子は英語の塾にも通わせているのに、5段階中2なのはおかしい」とクレームを入れたのだとか。テストの成績や通信簿の評価に納得できず、「修正しろ」と物申すモンスターペアレントも多いようですね。

子どもが騒いでいてもお構いなし

電車で、子ども同士が騒いだり、スマホゲームの音を出して遊んでいるのに、一向に気にしないモンスターママ。他の人が注意すると、「他人の子を叱るなんてあり得ない!」と逆ギレ。自分はスマホばかりを見て、子どものことは気にしていない様子…。公共の場でのマナーは、親が教えていきたいものですよね。

自分が主役でいたい

入学式や卒業式などのセレモニーや、発表会などの子どもが主役の行事でも、自分が主役であることを優先させます。集合写真のポジション取りにこだわりを見せたり、出演の順番を自分の都合に合わせるようにゴリ押しをしたり。物事の中心が自分でないと気が済まないので、周囲が振り回されてしまいます。

子どもの労働環境に口を出す

モンスターペアレントは、幼い子の親だけではありません。社会人になった我が子の会社に抗議の電話を入れるケースもあります。実際に「毎日残業をさせるのはおかしい」「希望の配属先にならずに落ち込んでいる。何とかならないか」といった電話を受けて、上司や人事が困ってしまうということも…。

モンスターペアレントへの対処法

周囲にモンスターペアレントがいる場合、どのように付き合ったらよいのか、判断が難しいものです。「あの人モンスターペアレントかも」と感じたときの対処法を見ていきましょう。

モンスターペアレントの対処法
  1. 共感できないことは聞き流して
  2. 無理なことは断ろう

共感できないことは聞き流して

モンスターペアレントは、一般の尺度とかけ離れた常識のもとに行動します。意見を言われても、共感できない場合がほとんど。共感できないことに対し上辺だけでも調子を合わせてしまうと、この人も自分と同じ意見を持っていると誤解され、問題に巻き込まれてしまうことがあります。

共感できない言動に対しては、否定も肯定もせず聞き流しましょう。話に乗ってこない人だと思ってもらえれば、自然と離れていくはずです。

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無理なことは断ろう

モンスターペアレントは、周囲に身勝手なお願いをしてくることがあります。自分の子どものために周囲が動いてくれると考えているので、常に要求を受け入れていると勘違いしているのです。仮に頼みごとを無理して引き受けても、感謝されるどころか、文句を言われて嫌な思いをする事態に陥ることも…。

自ら進んで引き受けようと思える場合は受け入れてもよいですが、一方的に頼みごとをされるだけの関係では、疲れてしまいます。人間関係で苦しくならないためには、無理なことを頼まれた場合はきっぱりと断ることが大事です。

最後に

学校やママ友との付き合いで、お騒がせな行動をとるモンスターペアレント。本記事で紹介したモンスターペアレントの特徴や心理を理解して、日頃のお付き合い時の参考にされてみてくださいね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

【監修】キャリアコーチ・菊池啓子

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