産後用ガードルの役割とは
産後用ガードルは、出産後の必需品として名前が挙がることが多いアイテムです。出産後の生活を楽にしてくれることで知られますが、どんなことに役立つのでしょうか?
産後用ガードルの役割を見ていきましょう。
体形・骨盤を引き締める
デリケートな出産後の体を考えて設計されたガードルを、産後用ガードルといいます。妊娠・出産で、開いたり歪んだりした骨盤や、変化した体型をケアしながら、産後の体の回復のサポートをしてくれるアイテムです。
さまざまなタイプがありますが、お腹・ウエスト・ヒップ・太腿の引き締めと、骨盤の位置を調整するサポートをしてくれます。ウエスト周りに特化した作りとなっているものも多いです。
出産後は、徐々に元の体に戻っていきますが、急に元のスタイルに戻るわけではなく、時間をかけて元の体形に近づいていきます。どの程度の時間が必要かは個人によって異なりますが、数カ月かかることが珍しくありません。
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一般的なガードルとの違い
一般的なガードルとの大きな違いは、骨盤をサポートする機能が付いていること。ボディラインを整えるだけでなく、出産のために広がっていた骨盤が、元の状態に戻ろうとするのを助ける役割を持っています。
体に負担がかかり過ぎない程度の締め付けとなっていることが特徴で、産後の体を労わりながら体のシルエットを整えられることがポイントです。肌あたりの柔らかい素材や、締め付けを調整できるデザインなどが多く見つかります。
産後用ガードルって必要?
出産後のボディケアに役立つアイテムは、ニッパーやサポーターなどたくさんの種類がありますが、産後用ガードルはどんなところがおすすめなのでしょうか?
産後用ガードルが必要な理由や、使用時期についてご紹介します。
産後の悩みを解決できる
出産を終えると自然に元の体形に戻る部分もありますが、人によってはなかなか以前と同じに戻らないこともあります。出産後の体の変化や元に戻るまでの速度は人によって異なり、スムーズに元に戻る人とそうでない人がいるのです。
出産後に「腰痛」や「尿もれ」などに悩まされる理由は、出産の影響で歪んだ骨盤周りが関係しているとされます。出産のために開いていた骨盤は自然に元に戻りますが、元に戻るまでの間にさまざまな不調が起きやすいのです。
骨盤が歪んだままだと「下半身太り・むくみ・冷え性」などを招くこともあるので、出産後の回復を手助けするためにも着用の検討をおすすめします。
参考:産後のトラブル | 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修
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いつからいつまで使う?
さまざまな不調を解消する手助けをし、体形も整えてくれると聞いて、すぐにでも使い始めたいと考える人は多いかもしれません。しかし、出産後の健康を気遣うなら、正しい時期に使い始めることが大事です。
産後用ガードルを使い始める時期は、「出産してから1~2カ月頃」が目安となります。出血や悪露(おろ)が落ち着き体調が整い始めた頃が、使用し始めるタイミングです。経過には個人差がありますが、一般的には分娩直後から6週間程度で落ち着き始めます。ただし、人によって回復の速度が違うので無理は禁物。体調が落ち着かないまま身につけると、締め付けによって腹部が圧迫され、悪化させる可能性があります。
いつまで身に着けるかに決まりはありませんが、体形が戻るまでの約半年間、使用することが多いとされています。
産後用ガードルを使うシーン
産後用ガードルを初めて使う場合、どんなシーンでどのように使えばよいのか戸惑うことがあるかもしれません。
季節や時間帯によっても使い方が変わってきます。シーン別の使用方法を見ていきましょう。
夏も使える?
気温が違う夏と冬では出産後の過ごし方が変わってきますが、基本的には季節を問わず夏場も産後用ガードルを使用することができます。しかし、中には暑くて付けたくないと感じる人もいるでしょう。付けていた方が楽に過ごせる場合は付けていて構いませんが、あせもや暑苦しさが気になる場合、ストレスになってしまうので無理に使用することはおすすめしません。
夏場に着用するなら、メッシュ素材を使用した通気性がよいタイプや、ショート丈の産後用ガードルがおすすめ。季節によって使用するタイプを変えると快適に使用できます。夏場は汗をかく量が増えるので、頻繁に洗濯できるよう速乾性に優れたタイプを選んでも便利です。
寝るときはどうすべき?
産後用ガードルは日中の使用が基本となります。サポート力が強いタイプを履いていると寝苦しく、睡眠の妨げなってしまいますし、あまりに強い締め付けのものを履いて寝ると、血流が悪くなることも心配です。
日中に立っているときに比べて寝ているときは上半身を支える必要がなく、骨盤にかかる負担が少ないので、無理に使用しなくて構いません。ただし、人によって骨盤の歪み具合は違うので、寝ているときもサポートがあった方が就寝しやすい場合があります。寝ているときも付けていた方が楽なら付けてよいでしょう。
寝るときはソフトタイプ、日中はハードタイプというように用途によってタイプを分けるのがおすすめです。
帝王切開の場合
普通分娩が難しい場合は帝王切開での出産になりますが、出産後は傷口を保護しなければなりません。すぐに産後用ガードルを付けると痛みや刺激が生じるおそれがあるので、「産後2~3カ月」を目安に、傷口の状態が落ち着いてから使用することが基本です。
肌触りが柔らかく、傷口に触りにくいタイプや、締め付けを調整できるタイプを選ぶと、帝王切開でも使いやすいといえます。傷口の状態や治り方は人によって違うので、使い始めるタイミングを判断しかねる場合は医師に相談しましょう。
産後用ガードルの選び方
産後用ガードルには幅広い種類やサイズがあり、初めて選ぶときはどれにしたらよいのか迷いがち。選び方を間違えると期待した効果を得られないので、こだわって選ぶのがおすすめです。
基本の選び方をご紹介します。
種類で選ぶ
自分に合ったものを選ぶには、形状や締め付け具合などに注目してみてください。産後用ガードルの形状は、お腹周り全体を包み込むような、ウエストの位置よりやや高めのハイウエストタイプが多いです。
太腿からウエストの上部まですっぽりと覆ってくれるロング丈を選ぶと、スタイルを整える力が大きいといえます。ヒップや骨盤周りの引き締めに特化したショート丈もあり、季節や用途によって使い分けるとよいでしょう。
締め付ける力は、「ソフト・ミディアム・ハード」などに分かれている場合があります。また、ファスナーやベルトで締め付けを調整できるタイプや、適度なストレッチで肉を引き上げられるタイプなどもあります。
サイズを確認
大き過ぎればシルエットを整えられませんが、小さ過ぎても苦しくて過ごしづらくなってしまいます。効果的に使用するには、体に合ったサイズを選ぶことが重要です。
出産後のウエストとヒップのサイズで決めることが基本ですが、出産前に準備する場合「妊娠8カ月前後のヒップのサイズ」が目安となります。出産直後は何かと忙しく外出もままならない時期が続くため、あらかじめ準備しておく人もいますが、できれば産後の体形を計測しサイズを選んだ方が間違いがありません。
メーカーによってもサイズの選び方が異なり、妊娠前からの体重変化に合わせて選ぶことを推奨している場合もあります。例えば、妊娠前の体重に比べて10kg以上増えた場合は一回り大きめ、というようにおすすめされていることが多いです。
ショートタイプのおすすめ産後用ガードル
丈が短いショートタイプは、暑い時期や軽快に動きたいときに活躍してくれます。生地が少ない分総合的なサポート力は減りますが、その分履きやすい仕様のものが多いので、さまざまな場面で出番があるはず。
ショートタイプの産後用ガードルの中から、おすすめのアイテムをご紹介します。
収縮性のあるメッシュ素材「犬印本舗 ヒップアップショートガードル」
ヒップと下腹部を重点的にサポートしてくれるアイテムです。ウエストや足口はゴムを使用していないので締め付けが強過ぎず、快適に動きやすいという特徴があります。
通気性が良いメッシュ素材のパワーネットを使用し、「ウエスト・お腹・ヒップライン」などのサポートが必要な部分にはさらに伸縮性を高めた「ハードパワーネット」が使われています。
クロッチ部分には綿素材の裏マチが取り付けられていて、ショーツを履かずに1枚で履けるのもポイントです。ショーツ感覚で使えるので、毎日無理なく補正したい人におすすめ。M・L・LLの3サイズ展開です。
商品名:犬印本舗 ヒップアップショートガードル
ソフトな穿き心地「ワコール マタニティ 産後シェイプパンツ」
快適なはきごこちで、おなかやスエスト、骨盤をサポートします。
生地のパワーを切り替えて骨盤をサポート&ヒップアップ。裾はヘム仕立てになっているので、アウターにひびきにくいです。
産後すぐから1枚で、1カ月後からは産後ガードルのアンダーにも着用できます。
ヒップを持ち上げる「MUNAFIE 矯正ガードルショーツ」
骨盤をケアしながらヒップの位置を高く見せる効果が期待できる、ソフトタイプの産後用ガードルです。薄くよく伸びる素材でできていて、長時間着用していても過ごしやすく、楽に着脱できます。
人間工学に基づいたデザインとなっており、適度に腹部を引き締めるだけでなく、正しい姿勢をサポートしてくれます。フリーサイズで体形を問わずに着用しやすい一着です。
商品名:MUNAFIE A 矯正下着 補正 ソフト ガードル
おしゃれなデニム調「産後 リフォームセット デニム調ニット」
カジュアルなデニム調ニット素材の、ウエストニッパーとソフトガードルのセットです。タップパンツ型のソフトガードルには、フロント部分にお腹をぎゅっと引き締めてくれるパワーネットを使用しています。
ロングタイプのウエストニッパーは2段に配置したマジックテープ式なので、体形に合ったサイズ調整が可能です。バックに2本、サイドに2本のボーンが入っていて、しっかりと補正してくれます。
ラフな服装のときはソフトガードルのみ、ボディラインを引き締めたいときはニッパーも加えるというように、用途に合わせて利用できるのもうれしいポイントです。
商品名:産後 リフォームセット デニム調ニット
ロングタイプのおすすめ産後用ガードル
太腿からウエスト周りまで総合的にボディラインを整えたい人は、ロングタイプの産後用ガードルがおすすめです。サポート力が高いものが多く、理想のラインを目指す手助けをしてくれるはず。
ロングタイプの産後用ガードルの中から、おすすめのアイテムをご紹介します。
傷にも優しい「ピジョン くびれしっかりキュット骨盤ガードル」
帝王切開での出産に対応したタイプです。肌あたりが良い綿素材を採用し、傷に触れてもストレスが少ない着用感を目指して作られています。
傷に当たらない位置にファスナーが付けられ、傷口に刺激を与えないように裏あてされている設計です。腰部はバックボーンとパワーネットが使用され、メリハリのある腰のラインを演出してくれます。骨盤の歪みをケアしながら、たるんだ下半身を引き上げてくれるでしょう。
クロッチ部分に綿素材を使用し、ショーツなしでも履ける仕様となっています。M・L・LLの3サイズ展開です。
商品名:ピジョン くびれしっかりキュット骨盤ガードル
ハイウエスト設計「ワコール シェイプマミーガードル」
発売以来約20年以上もヒットを続ける、人気の産後用ガードルです。長さはウエストの9cm上となっていて、気になるお腹周りをスッキリと見せてくれます。
伸縮性が高く体にフィットしやすいナイロン・ポリウレタン素材を使用し、骨盤周りをしっかりと引き締めながらも、苦し過ぎない着用感を目指して作られていることがポイントです。ファスナーとマジックテープで締め付けを調整でき、クロッチ部分にはメッシュ素材が使用され通気性も確保されています。裾はヘム仕立てでアウターに響きにくい仕様です。
5サイズ展開となっていて、幅広い体形に対応しています。
商品名:ワコール シェイプマミーガードル
スタイルアップがかなう?「baby-mine ぽっこりお腹ギュッと引き締め骨盤ガードル」
補正力が高めに設計された産後用ガードルです。3段ホックでウエスト周りをしっかりと固定できるので、巻き戻ってくることがなく美しいラインを目指せます。ウエストから太腿のラインをサポートし、理想的なS字のラインを作りたいときに役立ってくれるでしょう。
伸縮性が高く蒸れにくい独自開発の「メッシュ素材」を採用しているので、夏場も快適に過ごしやすいです。ヒップ部分が大きく開くデザインとなっていて、トイレのときのストレスも減らせます。
薄手でアウターに響きにくく、パンツスタイルにもおすすめ。S・M・L・XLの4サイズ展開です。
商品名:baby-mine ぽっこりお腹ギュッと引き締め骨盤ガードル
3枚のベルトで調整「犬印本舗 産後ママのオールインワンガードル」
ニッパー・産後用ガードル・骨盤ベルトの、3つの役割を備えたオールインワンタイプです。ヒップラインやウエストラインを整えながら、骨盤のケアができます。
ウエスト・お腹・骨盤を引き締める3枚のベルトはそれぞれ締め加減を調節可能で、より体形にあったケアができるはず。ボディラインを出したいときはややきつめに、ラフな服装で過ごすときはやや緩めに調節する、というように使用できます。
M・L・LLの3サイズ展開です。
商品名:犬印本舗 産後ママのオールインワンガードル
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