ジェンダーフリーは能力や個性を生かすことにつながる。そこで大事な想像力のこと【モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところ35】 | Domani

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2020.12.20

ジェンダーフリーは能力発揮につながる。そこで大事な想像力って?【モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところ35】

3児の母でありモデル牧野紗弥の人気連載。今回は「ジェンダーフリー」と家庭内の役割について。女性だけが考えるのではなく、家族みんなで一緒に考えていく提案です。

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▲私たちが一緒に暮らしていたときは、仕事ばかりで家にいた記憶がほとんどない私の父ですが、今はお風呂掃除をしたり朝ごはんにバナナジュースを作ったりしてくれます。

家族みんなで考える、母親の役割・家族の役割

ジェンダーフリーは選択肢を増やしてくれる

私の英語の家庭教師の先生とは、よくジェンダーについての話題を教材にしています。彼女は大学でジェンダーのゼミを専攻していて、来年には海外の大学院へ進学予定。民間の奨学金制度の利用を考えていて、いろいろ比較検討した結果、女性対象の奨学金制度にエントリーしたそうです。ところが彼女にしてみると、性差別や平等性について学んでおきながら、「女性の奨学金制度を利用するのは、いいのかしら」という迷いも生じていると、話していました。

私は、「とても素晴らしいこと!」と伝えました。性別ではなくて個々の能力や特性を尊重する「ジェンダーフリー」は、大事な考え方です。彼女に迷いをもたらしたのは、ジェンダーについて言うとき、「女性をふりかざしている」と、とらえられることがあるためではないでしょうか。

私なりにジェンダーを学んできて、その目的のひとつは「ひとりひとりが自分にとって快適な状況を選択できること」だと気づきました。性別や嗜好によって選択肢が狭まってはいけないし、逆に「女性(または男性)であること」だけを理由に主張を押し通してもいけないのは、もちろんのことです。

そう考えると、家庭教師の彼女が、国際社会で活躍する将来のことを考えて、女性向けの奨学金制度を活用するのは選択肢のひとつとして、胸を張っていいことではないでしょうか。

家庭全体を俯瞰して、想像力を働かせる

こんなふうに、私がジェンダーに関心をもち、人に伝えたいと思うのは、どうしてなのか、ときどき考えます。その答えのひとつが、「私らしい母親像を子どもに見せたい」ということなんです。

私が伝えたい母親像は、夫と並列に存在している「もうひとつの大黒柱」です。大黒柱が家庭内に2本存在し、育児も家事も仕事も選択肢をもちながら夫婦で話し合いをする。もちろん、家族の一員として子どもたちの意見を聞きながら、模索し続ける姿を見せたいと思っています。

それをベースに、「ママは○○をする係」「こうあるべき」と決めつけず、できるときはパパがやったり、それを見た子どもが手伝ったり、というフレキシブルなスタイルが、当たり前になってほしいのです。

子どもたちにはよくこう話しています。
「家のてっぺんから家の中を見られる人になってほしい」と。自分の目線からだけでなく、家庭全体を俯瞰して、自分のやるべきことを考えられる人になってほしいというのが、私の願いなのです。

私の母(ときどきこの連載にも登場してきましたが)は、すべての子育ても家事もひとりでこなしてきました。子どもの前で喧嘩をすることも、大変だとグチを言うこともなく、そこにはどんな我慢や努力があったのか、私には想像すらできなかったのです。もしそのころ俯瞰で家族を見ていたら、自分の家庭がどう成り立っているのか少しは理解したり、母の気持ちや苦労がわかっていたかもしれません。今改めて、みんなで協力して家庭をつくっていくことは、想像力を働かすことにもつながるのだと感じます。

我が家のように「二本の大黒柱」ばかりではないし、私の父母が築いた家庭像も、そのほかさまざまな家族の形も、もちろん尊重すべきもの。家族には私のこうした考えを伝えつつ、広くしなやかな視点をもってほしいと伝えています。結果として、それが個人の能力や個性を生かすことにつながると信じているのです。

そのプロセスはまだ始まったばかり。日常の中で会話を重ねていこうね、と家族にはいつも伝えています。

▲長男の誕生祝い。気持ちの言語化は我が家の課題です。イギリスでは小6までに子どもの権利について学ぶのだそう。国連の定める子どもの権利のひとつは「参加する権利」。我が家の子どもにも積極的に参加する権利を行使(!)してもらいたいと考えています。

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モデル

牧野紗弥

愛知県出身。小学館『Domani』を始め、数々のファッション誌で人気モデルとして抜群のセンスを発揮しながら、多方面で活躍中。キャンプやスキー、シュノーケリングなど、季節に合わせたイベントを企画し、3人の子供とアクティブに楽しむ一面も。今年は登山に挑戦する予定。自身の育児の経験や周囲の女性との交流の中で、どうしても女性の負担が大きくなってしまう状況について考えを深めつつ、家庭におけるジェンダー意識の改革のため、身を持って夫婦の在り方を模索中。

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