漢字一文字、間違っているところがある!
「そう簡単に物事は進まない」といった意味を持つ【そうは問屋が許さない】、聞き覚えがある人は多いのではないでしょうか。しかし、この【そうは問屋が許さない】には間違いが!
本来は、ある1ヵ所に別の正しい言葉が入ります。
ヒントは、【許さない】の部分。
送り仮名の「さない」は同じですが、「許」の部分に正しい漢字が一文字、読むときの文字数は2文字で【○○さない】となります。
問屋のそもそもの仕事や役割を考えてみると、分かるかも?
【そうは問屋が〇さない】、正しい言い方はいったい??
正解は…
そうは問屋が【卸(おろ)】さない
でした!
【然うは問屋が卸さない:そうはとんやがおろさない】
そんな安値では問屋が卸売りしない。そんなにぐあいよくいくものではないというたとえ。
〔補説〕
文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「そうは問屋が卸さない」と「そうは問屋が許さない」について、どちらの言い方を使うか尋ねたところ、次のような結果が出た。
[平成18年度調査]
・そうは問屋が卸さない(本来の言い方とされる)67.7パーセント
・そうは問屋が許さない(本来の言い方ではない)23.5パーセント
[平成27年度調査]
・そうは問屋が卸さない(本来の言い方とされる)70.4パーセント
・そうは問屋が許さない(本来の言い方ではない)23.6パーセント
~この慣用句知ってますか?気まぐれ慣用句紹介~
その1:情理を尽くす
【情理を尽くす:じょうりをつくす】
当事者の気持ちをよくくみ取り、同時に道理にかなうようにする。
「―・した説得」
その2:策を弄する
【策を弄する:さくをろうする】
必要以上に策を用いる。
その3:詩を作るより田を作れ
【詩を作るより田を作れ:しをつくるよりたをつくれ】
文学など役立たないことよりも、実利のある仕事をしたほうがいい。
(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
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