「ご助力」とは？意味や正しい使い方、類語表現を紹介

「ご助力を賜りますと幸いです」

「もらう」の謙譲語である「賜る」と「ありがたい」という意味の「幸いです」を「ご助力」に合わせれば、「～してもらえると、ありがたいです」という謙虚な姿勢で、協力や支援をお願いすることができます。

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類語にはどのようなものがある？

今までの解説で、ある程度「ご助力」の意味や使い方について、おわかりいただけたかと思います。続いては、ビジネスシーンにおいて「ご助力」に換えて使える表現をご紹介します。

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ご支援（ごしえん）

し‐えん〔‐ヱン〕【支援】
［名］(スル)力を貸して助けること。「独立運動を—する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「力を貸して助けること」を意味する「支援」に、丁寧さを表現する「ご」をつけた「ご支援」。ビジネスシーンにおいて、支援に対するお礼やお願いなどに使える敬語表現です。

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ご協力（ごきょうりょく）

きょう‐りょく〔ケフ‐〕【協力】
［名］(スル)力を合わせて事にあたること。「—を仰ぐ」「事業に—する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「力を合わせて事にあたること」を意味する「協力」に丁寧な接頭語「ご」をつけて、相手の協力を敬って言う表現。この「ご協力」の場合、共に力を出し合う関係性のときに使うことができます。

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お力添え（おちからぞえ）

ちから‐ぞえ〔‐ぞへ〕【力添え】
［名］(スル)他人の仕事を手助けすること。力を貸すこと。助力。援助。「よろこんでお—します」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「お力添え」は、「他人の仕事を手助けすること」「力を貸すこと」を意味する「力添え」に丁寧な接頭語の「お」をつけた、相手からの手助けを表現する謙譲語となります。

ご援助（ごえんじょ）

えん‐じょ〔ヱン‐〕【援助】
［名］(スル)困っている人に力を貸すこと。「資金を—する」「国際—」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「ご援助」は、「困っている人を力を貸すこと」に「ご」をつけた、相手からの助けを表す敬語表現です。

ご尽力（ごじんりょく）

じん‐りょく【尽力】
［名］(スル)ある目的の実現のために、力を尽くすこと。「町の復興に—する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「精一杯努力する」「最大限の力で取り組む」という意味がある「尽力」に尊敬を表す「ご」をつけた「ご尽力」は、上司や取引先など目上の人に対して使える丁寧な言い回しです。

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ご助勢（ごじょせい）

じょ‐せい【助勢】
［名］(スル)力を添えて援助すること。また、その人。加勢。「弱いほうに—する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「ご助勢」は、「援助する」「加勢する」という意味の「助勢」に接頭語の「ご」をつけた敬語表現です。「ご助力」に比べ、あまり使われない表現ですので、堅苦しい印象になりすぎないようにしたいときは「ご助力」や「お力添え」など、ほかの言い換え表現を使用すると良いでしょう。

ご協力（ごきょうりょく）

きょう‐りょく〔ケフ‐〕【協力】
［名］(スル)力を合わせて事にあたること。「—を仰ぐ」「事業に—する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「ご協力」は「同じ目的のために力を合わせること」「心を合わせて働くこと」を表す「協力」に尊敬の意を表す接頭語「ご（御）」をつけた敬語表現です。書き言葉として、公文書やメールで「御協力」として使用されることもあります。なお「ご協力」と「御協力」　のどちらもビジネスシーンでは使用されます。

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お骨折り（おほねおり）

ほね‐おり〔‐をり〕【骨折り】
苦労すること。精を出して働くこと。努力。「お—に感謝します」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「お骨折り」は「苦労すること」や「精を出して働くこと」を意味する「骨折り」に「お」をつけた敬語表現です。ビジネスシーンでは、相手の働きに感謝する際によく使われるフレーズです。

ご指導（ごしどう）

し‐どう〔‐ダウ〕【指導】
ある目的・方向に向かって教え導くこと。「演技の—にあたる」「—を受ける」「人を—する立場」「行政—」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

「ご指導」は、「決まっている目的や方向に向けて、教え導く」という意味の「指導」に「ご」をつけた敬語表現です。相手に指導や助言をお願いするときなどに使用します。

英語表現は？

英語では「ご助力」をどう表現したらいいのでしょう？ ビジネスでよく使われる「協力」や「協調」といった意味の「cooperation」を使ってご紹介します。

英語表現を知っておけば、海外とのメールのやりとりでも活用できますので、ぜひ覚えてみてください。

よくある質問

ここからは、「ご助力」に関してよく挙がる質問について解説します。

Q1. 「ご助力いただけますと幸いです」は正しい敬語表現ですか？

はい、正しい敬語表現です。「ご助力」は「助けていただくこと」を意味する尊敬語で、そこに「いただけますと幸いです」という、相手に何かをしてもらうことを控えめに願う丁寧な表現が組み合わさっています。よって、目上の方に対しても失礼なく使うことができます。

Q2. 「ご助力させていただく」という言い回しは正しいですか？

一般的には不適切な言い回しとされます。「ご助力」は相手の行為を敬う尊敬語であり、自分の行為に「ご〜いただく」という謙譲語の形を組み合わせるのは、文法的に矛盾しているためです。

自分の手助けについて述べる場合は、「お手伝いさせていただきます」や「協力させていただきます」といった謙譲語を使うのが適切でしょう。

Q3. 「ご助力」と「ご協力」の違いは？

「ご助力」と「ご協力」はどちらも相手に助けを求める際に使われますが、そのニュアンスにわずかな違いがあります。

「ご助力（ごじょりょく）」は、個人的な力添え・援助といった意味合いが強く、相手の能力や尽力に期待するニュアンスを含んだ、比較的形式的な表現です。

一方、「ご協力」は、共同で何かを行う・力を合わせるというニュアンスが強く、組織やチームなど、複数で連携して行うイメージがあります。「ご助力」よりもやや広い範囲で使われ、親しみやすい印象も持つ言い回しです。

どちらを使うかは、相手との関係性や依頼の内容によって判断されます。個人的な援助をお願いする場合は「ご助力」、共同での作業や連携をお願いする場合は「ご協力」を選ぶと良いでしょう。

最後に

ビジネスシーンで誰かに支援や協力をお願いすることは、思った以上によくあることです。「何と言ってお願いしようか… 」と悩んだ際には、ぜひ「ご助力」を使って表現してみてください。

仕事においても人間関係が非常に大事ですから、丁寧にお願いしたりきちんとお礼をすることで、お相手とより良い関係性を築いていけるのではないでしょうか。今回は、そんなときに頼りになる一言「ご助力」のご紹介でした。

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