「おかげさまで」は目上の人にも使える？ 正しい使い方や例文を紹介

体調回復や退院を報告するとき

この「おかげさまで」は、直接サポートした相手に対してではなくても、「心配してくれたことに対する感謝」という意で多く利用されます。また「幸いにも」のニュアンスを持つこともあります。

近況報告の場面で

「おかげさまで元気に過ごしております」は、近況を尋ねられた際に相手への感謝と、自分が健康で順調に過ごしていることを伝える、非常に丁寧で心温まるフレーズです。この表現には、「あなた（たち）のおかげで、私も元気でいられます」という、相手への気づかいや感謝の気持ちが込められています。

⾔い換え表現にはどのようなものがある？

「おかげさまで」とよく似た意味を持つ言い換え表現についても、覚えておくといいでしょう。

お力添え

「お力添え」は、援助・手助けに対して使われる言葉です。「〇〇様のお力添えがあってこその成果です」といった使い方をします。

お引き立て

「お引き立て」は、ひいきにする、目をかけることを意味します。「今後とも変わらぬお引き立てのほど、お願い申し上げます」のように使います。

おかげさまをもちまして

「おかげさまをもちまして」は、「おかげさまで」よりも丁寧な言い回しです。例文は「おかげさまをもちまして、50周年を迎えることができました」など。

ただ、ときに過剰な表現と取られることもありますので、よほどのことでない限り「おかげをもちまして」とするのがいいでしょう。

ご愛顧

「ご愛顧のおかげで」や「ご愛顧いただき」などと表現可能です。「愛顧（あいこ）」とは、ひいきすること。「皆さまのご愛顧のおかげで10周年を迎えることができました」といったように、ひいきされる側が使う表現です。

ご支援

「ご支援」も「おかげさま」と同じように使えます。「皆さまのご支援のおかげで」といった表現が一般的です。

英語表現とは？

謙虚な気持ちで感謝を表す「おかげさまで」という言葉。英語表現にはどのようなものがあるかも、チェックしておきましょう。

よくある質問

「おかげさまで」は日頃よく耳にする感謝の言葉ですが、使い方に迷うこともあるかもしれません。ここでは、「おかげさまで」に関してよくある質問にお答えします。

Q. 「おかげさまで」は上から目線ですか？

「おかげさまで」は、決して上から目線の言葉ではありません。 むしろ、相手への感謝を表す敬語の一つです。「あなた（たち）の協力や配慮があったからこそ、私が良い状態にある」という気持ちを伝える際に用いられます。

Q. 「おかげさまで」のより丁寧な言い方は？

「おかげさまで」自体が十分に丁寧な表現なので、基本的にはそのまま使って問題ありません。しかし、さらに丁寧さを強調するなら「おかげをもちまして」がふさわしい表現です。「おかげさまで」に「ひとえ」をつけても良いでしょう。また、感謝の気持ちを強めるために、「厚くお礼申し上げます」などの言葉を付け加えるのも効果的です。状況に応じて、以下のような表現にしてみてください。

最後に

便利な言葉「おかげさまで」。ビジネスシーンでうまく使いこなせると、相手に謙虚な姿勢を見せることができ、好印象を与えられるでしょう。「おかげさまで」と言われて嫌な気分になる人はいません。まずは身近な人に対して、どんどん使ってみてください。

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