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LIFESTYLE 雑学

2021.04.25

台湾に根付く「自己人」文化こそが今を生き抜く秘訣? 中国語で「自己人」ってどういう意味?

 

異国で働くということはまさにカルチャーショックの連続。台湾の航空会社でCAとして乗務していた経験のある有田千幸が、現地で生活をする中で印象に残った中国語や出来事をご紹介します。 連載第40回目は「自己人」編。

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有田 千幸
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台湾人のちょっとオーバーな仲間意識こそが、今を生き抜く秘訣?

日本ではデリケートな話題だとされることを台湾ではオープンに話すことが多いという話を、前回私の経験談を交えながらご紹介しました。

それが故に、お金の話、夫婦の話、人事の話、会社の話、“秘密なはず” のいろいろな話がいつの間にか社内に広まっていた…、なんていう状況は実は日常茶飯事。私自身、そんなシーンに何度も出会したことがあります。

でもなぜそういう状況になるのか、私なりに考えた結果、それはきっと台湾人特有の「自己人 (Zì jǐ rén)」という「仲間意識」が関係しているのではないかと思います。

中国語で「自己人 (Zì jǐ rén)」は「仲間、味方、身内」の意味

台湾には「我們都是自己人 (Wǒ men dōu shì zì jǐ rén)」というよく使われる言葉があります。これは「私たちはみんな仲間で味方」という意味の言葉で、ある意味台湾人共通の価値観ともいえるかもしれません。

仲間だし味方、つまり部外者じゃないんだから状況もわかるし隠しごとなんてしなくていいじゃん、というようなニュアンス。

(c) shutterstock.com

ちなみに、この「自己人」の意識は “仲間を大切にする” という精神にも直結していて、誰かが何かに困っていたらすぐに手を差し伸べてあげるという “あたたかさ” でもあります。

たとえば、朝ごはんを食べていない人がいたら自分のを分けてあげるし、帰り道が同じ方向の人がいたら車で送ってあげるし、会社から配布物があれば社員番号が近い人の分は全部配ってあげるというようなこと。私も親知らずや急性胃腸炎でもがき苦しだときに、先輩や後輩がわざわざ子どもの送迎時間をずらし夜中の診察まで付き合ってくれたこともありました…。

中国語メモ:自己人 (Zì jǐ rén) = 仲間、味方、身内、自分側の人間、家族同然の人

ちょっとオーバーかもしれないけれど、国全体でこういう仲間意識があるということは、今のような一致団結が必要な状況下で困難を克服するには、非常に有効なチームワークとして活きてくるのかもしれません。

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【続】

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美容ライター

有田 千幸

外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。@chiyuki_arita_official「

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