「所存です」の正しい意味は?
仕事や日常生活で自分の考えや意向を丁寧に伝えるのは、信頼関係を築く上で非常に大切です。中でも「所存です」という表現は、あなたの言葉に一層の誠意と敬意を込めることができます。
この記事では、「所存です」の正しい意味と使い方を詳しく解説します。ビジネスシーンやフォーマルな場面での活用方法を学び、自信を持って使えるようにしてくださいね。
「所存です」って、どういう意味?
「所存です」の「所存」を辞書で調べてみました。
しょ‐ぞん【所存】
心に思うところ。考え。「精いっぱい努力する―です」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
心の中で思っていることや考えていることを指すのが「所存」です。「〜することを考えています」「そのようにするつもりです」という意味で使われています。丁寧さを感じさせるため、ビジネスシーンやかしこまった場で用いることが多いでしょう。目上の人に対して使うのも問題ありません。
「所存です」を使うときの注意点
「所存です」を使うとき、意識するほうがいいことを見ていきましょう。注意点を3つ紹介します。
「所存でございます」は二重敬語ではない
「所存でございます」は二重敬語だと誤解されることがあります。二重敬語とは、同じ種類の敬語を二重に使うことを指します。具体的には「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」の組み合わせがあり、一般的には誤りだとされています。
しかし、「所存でございます」は二重敬語ではなく、正しい敬語の使い方です。「所存」は「考え」や「思惑」を表す名詞であり、「ございます」は「ある」の丁寧語。「所存です」よりも丁寧さや、相手に対する敬意を感じさせるでしょう。
「思う」「考える」と一緒に使わない
意味でも述べたように「所存」は「思う」「考える」という意味が含まれます。そのため「思う所存です」「考える所存です」とするのはNG。意味が重複しますので、注意したいですね。
「所存です」の正しい使い方と例文5つ
ここからは「所存です」の使い方を見ていきましょう。例文を参考に、正しい使い方をチェックしてくださいね。
ビジネスシーンでメールを送るとき
「所存です」は、ビジネスメールでも使うことができます。多いのは、文章の締めの言葉に用いることでしょう。
【文章の締めとして使う場合】
・さらなる飛躍に向けて努力する所存でございます。
・貴社のご期待に応えるべく、精進していく所存でございます。
ただし、1通のメールの中で「所存です」を多用するのはおすすめしません。読み手に「くどい」と思われてしまうでしょう。
履歴書や面接の志望動機を伝えるとき
就職活動でも「所存です」を使うことができます。志望動機や入社後の目標を述べる際に用いると、意気込みを丁寧に伝えることができます。
【履歴書や面接で使う場合】
・御社の一員として、一日も早く戦力になれるよう努力する所存です。
・御社の目標達成に向けて邁進する所存です。