恐れ入ります
「恐れ入ります」は、「滅相もない」の謙遜の意味で使用できます。目上の人やお客様に褒めてもらったり感謝されたりした場合の返事として使われることが多いです。しかし「恐れ入ります」には、他にも「相手の力量に脱帽する」「申し訳なく思う」などの意味があり、ビジネスシーンではもちろん、日常会話でもよく使われています。
【例文】
・お褒めの言葉、恐れ入ります。
・まったく、君の奇抜な発想には恐れ入ったよ。
・恐れ入りますが、早急な対応をお願いいたします。
恐縮です
「恐縮です」は「きょうしゅくです」と読み、身が縮こまるほど恐れ入ることという意味です。謙遜表現でもあり、相手からの厚意に対してのお礼の意味や迷惑をかけてしまった時の謝罪の意味として、目上の人に使うことが多いです。
【例文】
・温かいお心遣いをいただき、恐縮でございます。
・お忙しいところ大変恐縮ですが、ご対応くださいますようお願いいたします。
・お褒めにあずかり、恐縮です。
決してそのようなことはありません
「決してそのようなことはありません」も「滅相もない」の強い否定と同じ使い方ができます。「決して〜ない」は「絶対に〜ではない」という意味ですので、相手の言葉を明確に否定したい場合に使うのが適切でしょう。
【例文】
・私が彼に嫌がらせをしていたなんて、決してそのようなことはありません。
「めっそうもない」の3つの英語表現をご紹介
「滅相もない」の英語表現としては、「Don’t be so absurd」「No Way」「Oh, not at all」の3つが挙げられます。それぞれ含んでいるニュアンスが異なっているため、しっかり使い分けられるように確認しておきましょう。
謙遜表現「Don’t be so absurd.」
「滅相もない」の謙遜の意味としての英語は「Don’t be so absurd.」が適切です。直訳すると「そんな馬鹿げたことはない」「そんな馬鹿なこと言わないで」という意味になり、褒められたときの返事として使えば「滅相もない」と同じニュアンスとして使用できます。
強い否定「No Way」
「No Way」は「決して〜ない」「ありえない」という強い否定の意味です。「Impossible」も同じように使用できます。相手の言葉を強く明確に否定したい場合に使用できる表現でしょう。
相手の謝罪に対して「Oh, not at all.」
相手の謝罪に対して「気にしなくていいよ」「そんなことないよ」という意味を持たせて気遣うような返事をしたいなら「Oh, not at all.」が良いでしょう。「どういたしまして」というニュアンスも伝えられます。「Oh, that’s fine.」でも同じような使い方が可能です。
「めっそうもない」を上手に使いこなせるようになろう
「めっそう」は仏教用語の「滅相」から来ている、「あってはならないこと」を意味する言葉であり、謙遜や強い否定を表します。謝罪の返事に「気にしないで」というニュアンスを込めて使用する場合もあります。
主に「滅相もない」と使用されており、ビジネスシーンや日常会話ではやや古風な表現のため、年配の人に対して丁寧な言葉で伝えたい場合に適しているでしょう。
本記事を参考に「滅相もない」を上手に使いこなし、円滑なコミュニケーションに役立ててくださいね。
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