【お悩み】
最近イライラが止まりません。ホットフラッシュのような症状も出始めて…
「40代後半に差し掛かり、イライラやホットフラッシュのような更年期症状が出始めました。まだそんなに辛くはないのですが、これ以上症状が悪化したらと考えると不安になります。症状を和らげたり、これ以上進まないためにはどうしたらいいのでしょうか」(40代・東京都・子ども3人)
更年期症状の4大悩みを解説
医療法人大美会・南 真実子先生に「更年期症状の対処法」についてお話を伺いました。
「更年期症状の4大悩みは〝ホットフラッシュ〟〝イライラ〟〝冷え性〟〝肩こり〟です。相談者の方も心配されていた、前者ふたつの悩みは、ひどくなると生活に支障をきたすこともあり、症状を放置せず、和らげるための対処法を実践してみてください。それではひとつずつ解説していきましょう」
1:ホットフラッシュ
「ホットフラッシュには自律神経の乱れが関係しています。仕事や家事などで忙しくても、リラックスできる時間をもつことは大切です。毎日無理なく続けられるものとして、ハーブティーがオススメです。特に、セージは発汗を抑える作用があるといわれています。また、適度な有酸素運動も症状改善に有効とされています。ウォーキングなど軽い運動であれば、身体的にも時間的にも続けられると思います。ちなみにウォーキングは食後2時間後くらいに、30〜60分程度するのが良いとされています。短い時間でも継続することがなによりも大切です! 症状がひどい場合は、ホルモン補充療法により改善されるため、無理せず婦人科を受診してくださいね」
2:イライラしてカッとなる
「イライラも自律神経の乱れが関係しています。ハーブティーを楽しむなら、鎮静効果のあるサフランやパッションフラワー、バレリアンなど摂り入れるとよいでしょう。カッとなりやすいときは、十分な睡眠を取り、体を休ませてあげて下さい。またラベンダーやローズ、レモンバームにはリラックス効果があり、アロマをたいたり、オイルをたらしたタオルなどを枕元に置いて睡眠するとよいでしょう」
3:冷え性
「特に下半身の冷えを自覚されている方が多いです。じっとしていると血流が悪くなり、下半身の冷えは増悪します。ウォーキングやストレッチなど、下半身の血流を良くするため適度に体を動かすように心がけましょう。入浴は熱いお湯に短時間つかるより、ぬるま湯に長めにつかる方ほうが身体を冷やしにくいとされています。炭酸ガス系の入浴剤は血行を促進する効果もあるため、取り入れるとよいでしょう」
4:肩こり
「肩こりは更年期症状の中でも多い症状です。首から肩の筋肉が緊張して血流が悪くなり、乳酸などの疲労物質が溜まることにより起こります。特に長時間同じ姿勢でいる場合は、肩周りを動かすようなストレッチをして血行を良くするように意識しましょう。また、筋力低下も肩こりの原因のひとつです。筋力低下を防ぐためにも、日頃から猫背にならず正しい姿勢を意識することが大切です」
「更年期障害は人によって症状も重さも様々です。体の不調に耳を傾け、癒しの時間や、運動時間など自分を労ってあげられるといいですね。そして一番は、苦しくなったら我慢せず、婦人科へ相談しに行ってください」
取材・文/福島孝代
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