温かいご飯やお好み焼きの上で「かつお節が踊る」のはなぜ!?
子どものころ、炊き立てのご飯や熱々のお好み焼きの上でかつお節がゆらゆら揺れるのを見るのが楽しくて、ジッと眺めていることありましたよね。その時は不思議に思いつつパクパク食べていましたが、 今改めて観察してみると、「冷めたご飯の上では踊らないのに温かいご飯の上だと踊るのはなぜ?」「そもそも、なんで勝手に動くの?」と理由を知りたくなってきました。そこで今回は、食品メーカー〝にんべん〟広報の中村拓美さんにお話をうかがいました。
ご飯やお好み焼きから出る水蒸気がかつお節に当たることで踊って見える
「かつお節が踊る現象は水蒸気の水分が関係しているといわれています。熱々のご飯からは水蒸気があがっています。この水蒸気が、水分のほとんどないかつお節に不規則に当たることで、まるで踊っているように動くんです。そして、そのうちかつお節が充分に水分を吸うと動きは止まります」(中村さん)
温かいご飯などから上がる湯気に含まれる水分を吸収すると、かつお節が伸びます。一方、熱が加わると一旦吸収された水分が蒸発し再び収縮。こうした「水分の吸収と蒸発」を繰り返すことで、かつお節がゆらゆら動いて見えるというわけ!
かつお節は複雑な形状をしているので、水蒸気が当たる部分と当たらない部分が出てきますよね。熱も均一に当たるわけではありません。だから、伸びたり縮んだりをランダムに繰り返し、まるで踊っているように見えるんですね。子どもに聞かれて「熱い熱いって踊ってるんじゃない?」なんて、適当な返事をしていたお母さん! 実際には、かなり複雑な事象が絡んでいましたよ。長年の疑問が解消されてすっきり。かつお節を使う時はぜひ、どんな風に動いているか観察してみてください。
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