「とのことです」は敬語表現
「とのことです」は格助詞である「と」と「の」に、丁寧語である「です」が付いた敬語表現です。「とのこと」には、「~だそうです」という意味があります。口頭で使う場合だけではなく、メールや手紙といった文章でも使用可能な言葉です。
ビジネスをはじめ、さまざまなシーンで使われますが、使いすぎると話の内容がわかりづらくなるため、話をまとめたうえで使用するのがポイントです。
「とのことです」の使い方
「とのことです」は、伝聞する際に使用される言葉です。特にビジネスでは曖昧な表現を使用しないのが望ましいため、「とのことです」と言い切った形で伝えましょう。
「とのことです」の漢字表記は「との事です」ですが、「こと」は形式名詞であるため、ひらがなで表記することが一般的です。例文を参考に、使い方をチェックしましょう。
■伝聞するときに使う
「とのことです」は、上司をはじめ目上の人に伝聞するときに使用します。特にビジネスにおいて、「~らしいです」「~みたいです」といった曖昧な表現はおすすめできません。伝聞だとしても「とのことです」を使用して、言い切るのがマナーといえるでしょう。
ほかにも「とのことですが」や「とのことですので」といった形でも使用されます。前後の文章に合わせて形を変化させましょう。
■「こと」はひらがな表記が一般的
「とのことです」を漢字で表記すると、「との事です」となります。しかし、「とのことです」の「こと」は形式名詞であるため、ひらがなで表記するのが一般的です。
形式名詞とは連体修飾語と併せて使用する言葉のことで、抽象的な意味を表す言葉のことです。「とのことです」に使用される「こと」は、具体的な意味を持っていません。そのため漢字で表記するのではなく、ひらがなを用いて表現するのがよいでしょう。