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2023.02.24

「バックボーン」とは?|ビジネスとITにおける意味を解説

バックボーンとは、中心的な考えを指す言葉です。ビジネスやIT業界など、さまざまなシーンで使われます。本記事では、バックボーンの意味や類義語、バックグラウンドとの違いを紹介します。ビジネスやITにおける意味や使い方と併せてチェックしましょう。

「バックボーン」とは“中心的な考え”を指す言葉

バックボーンとは、中心的な考えや基幹的な考えという意味で使用される言葉です。背骨を意味する「back bone」が由来になっています。

人間の思考 イメージイラスト

またバックボーンと混同しやすい言葉として、バックグラウンドが挙げられます。似た意味を持っているもの、正確には意味が異なるため使い分けることが大切です。ここではバックボーンの意味や、バックグラウンドとの違いを解説します。

■由来は“背骨”

バックボーンの由来は背骨です。「back」は背中、「bone」は骨を意味しています。そこからバックボーンは、中心的な考えを指す言葉として使われるようになりました。ほかにもバックボーンには、「その人の精神的な支え」という意味でも使用されます。

また中心的な考えを指すことから派生して、「根性」や「気骨」といった意味で使用される場合もあります。

■バックグラウンドとの違い

バックグラウンドには、「背景」と「その人が今いる地位を作り出した環境や生い立ち」といった意味があります。

バックボーンには、「その人の精神的な支え」という意味があることから混同してしまう人もいるかもしれません。しかしバックグラウンドは、「その人の精神を築いた環境や生い立ち」を指すため、厳密には意味が異なります。

バックボーンを「その人の精神的な支え」と「その人の精神を築いた環境や生い立ち」という意味で使う場合のみ、バックグラウンドと言い換えることができるのです。2つの言葉のニュアンスをよく考えて使いましょう。

バックボーンの類義語

バックボーンの類義語として、「精神的支柱」「心のよりどころ」「生きがい」「信念」「気骨(きこつ)」「屋台骨」などが挙げられます。

人の頭の中の抽象的なイメージイラスト

精神的支柱とは、「精神的な支えになるのもの」を指す言葉です。例えば家族や恋人の存在が、精神的支柱になっている人も多いのではないでしょうか。

心のよりどころとは、「心理的に支えてくれるもの」を指します。例えば音楽を聞いて失恋のつらさを乗り越える人は、音楽が心のよりどころといえるでしょう。

生きがいとは、「人の生を根拠づけるもの」を広く表す言葉です。生きる張り合いや、幸せを感じられるもの、生きる価値を得られるものなどが当てはまるでしょう。

信念とは、「正しいと信じ揺るがない心」のことです。1つの考えを貫き通すことは、信念のある行動だといえます。自分の考えを信じている人に使う言葉ともいえるでしょう。

気骨とは、「自分の信じていることを貫き通す強い心」のことを指します。どんな困難や障害があっても、屈服しない強い気持ちであるといえます。

屋台骨とは、「重要な存在」といった意味で使用される言葉です。例えばビジネスにおいていないと困る人のことを、「彼女はこの事業の屋台骨とも言える存在だ」などのように表現をします。

ビジネスにおけるバックボーン

ビジネスにおけるバックボーンには、「人に対して使う場合」と「組織に対して使う場合」の2種類があります。どちらで使用した場合も「基本的な考え方」という意味で使用される言葉です。

科学者の思考、化学式などのイメージイラスト

ここでは、ビジネスにおけるバックボーンの意味を「人」と「組織」の2つに分けて解説します。例文を参考に使い方も併せてチェックしましょう。

■ビジネスでは“基本的な考え方”という意味

個人に対して使用する場合は、「仕事に対する基本的な考え方」という意味です。人のバックボーンは、過去の経験が元となって今の思考に影響しています。

例えば過去に苦しい経験をしたからこそ、成功できた場合もあるでしょう。成功体験が蓄積されれば信念がより強まり、自身の自信へとつながります。つまり過去のさまざまな経験や思想から、今の基本的な考え方が形成されていれば「バックボーンがある」と表現できます。

一方、組織に対して利用する場合は、どのような目的を持って創設したかという「創設理念」を指します。創設理念とは組織が運営していくうえでの道しるべともなるため、組織において必要不可欠といえるでしょう。

例えば「どんなお店でもいいから、飲食店をやりたい」といった理由で起業する人はいません。「お客様においしい料理を提供したい」「自分が作った料理で最高のおもてなしをしたい」「地域で一番の飲食店を作りたい」などといった思いを抱えて起業するのが一般的です。この思いが創設理念となり、組織を運営するうえで重要となります。

つまり組織におけるバックボーンとは、組織が活動するうえでの基本となる目的や背景、考え方を意味し、組織が活動していくためのベースといえるでしょう。

■ビジネスにおけるバックボーンの使い方

ビジネスにおけるバックボーンという言葉の使い方について、ご紹介します。

・Aさんのバックボーンは、学生時代の部活動にあるといえます
・仕事に対する姿勢は、学生時代に経験した社会貢献がバックボーンとなっています
・私が勤める会社には、人を笑顔にするというバックボーンがあります
・我が社の創設者である祖母には、美容業界に勤めたというバックボーンがあります
・このようなことを行いたいと思ったバックボーンは、特にありません

バックボーンを人に向けて使用する場合は、「バックボーンがある・ない」のように表現することが一般的です。

IT業界におけるバックボーン

IT業界におけるバックボーンとは、ネットワークをつなぐ主要回線のことを指します。インターネットにおいては重要な回線のことで、コアネットワークとも呼ばれます。

ネットワークのイメージ画像

バックボーンの通信速度を表現する場合は、「太い」や「細い」を使用しましょう。ここでは、IT業界におけるバックボーンの意味や使い方について解説します。

■ITではネットワークをつなぐ基幹回線との意味

IT業界におけるバックボーンとは、ネットワークをつなぐ主要回線のことです。コアネットワークやバックボーン回線とも呼ばれ、インターネットにおいては重要な回線のことを指します。

例えば拠点同士を接続する回線や、インターネットサービスプロバイダー(ISP)同士をつなぐ回線、携帯電話の基地局を結ぶ回線などがバックボーンと呼ばれる回線です。

バックボーンでは膨大な量のデータが受信されるため、通信速度や処理能力の高さが求められています。つまりバックボーンの能力が低いと、ネットワーク全体の性能が低下してしまうのです。

■IT業界におけるバックボーンの使い方

IT業界でのバックボーンの使い方を以下にご紹介しましょう。

・太いバックボーンでインターネット回線に接続しています
・バックボーン回線が細いため、処理能力が低いと判断できます
・我が社はバックボーンネットワークを整理する必要があるでしょう

バックボーンの通信速度は太さで表されます。バックボーンが細いというのは、「通信可能なデータ量が少ない」ということを指します。IT業界におけるバックボーンを使用する際は、表現方法に注意しながら使用しましょう。

バックボーンの正しい意味を理解しよう

女性が電球を持っている様子 イラスト

バックボーンとは、基幹的な考えという意味で使用される言葉です。背骨を由来とした言葉で、「その人の精神的な支え」といった意味でも使用されます。似た言葉であるバックグラウンドとの違いを理解して、正しく使用しましょう。

またバックボーンは、ビジネスやIT業界でも使用されています。使うシーンによって意味が異なるため、正しい意味や使い方を理解しておきましょう。

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