対義語
「勧善懲悪」の対義語である「極悪非道」「悪逆無道」「跳梁跋扈」の意味と読み方は下記のとおりです。
・極悪非道(ごくあくひどう):この上なく悪いこと、人の道から外れたさま
・悪逆無道(あくぎゃくむどう):いきすぎた悪逆であること、道に背いた酷い行い
・跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ):悪者が横柄な態度で好き勝手にふるまうこと
「勧善懲悪」の対義語の共通点としては、「勧善懲悪」では懲らしめられる運命であった悪者が、好き勝手に悪事をはたらいている点が挙げられるでしょう。
「勧善懲悪」の使い方と例文
ストーリーや社会において、善がよしとされ悪が排除される場面で「勧善懲悪」を使います。また、座右の銘や自分を鼓舞する言葉としても使えるかもしれませんね。
「勧善懲悪」を使いこなすポイントと「勧善懲悪」を使った例文をご紹介します。実際に使うシーンを思い浮かべながら確認してみてください。
「勧善懲悪」はストーリーや社会を描写する時に使う
「勧善懲悪」は、善をすすめ悪を懲らしめる物語や社会を表現するために用いられます。実際の社会では、残念ながら「勧善懲悪」がいつも守られているわけではありませんよね。
そこで「勧善懲悪」という表現は主に次の3つのパターンで使われます。
・スーパーヒーローが活躍する物語を形容する
・善きをすすめ悪を懲らしめる社会を目指したいと主張する
・実際には悪を完全に制圧するのは難しいと話す
アニメや映画などの作品を形容する「勧善懲悪」という言葉は、作品解説や広告にもみられます。また2番目、3番目の用法は「なかなか思い通りにならないがより良い社会を目指したい」との思いを表現する際に用いられます。
「勧善懲悪」を使った例文
「勧善懲悪」という表現を使った例文をご紹介します。使い方は難しくありませんが、あまり使い慣れていない言葉であるため、例文での使用パターンを確認しておくと助けになるはずです。
【例文】
・【勧善懲悪】ものの映画を見ると気分がスッキリする。
・【勧善懲悪】を心掛けて、少しの悪事でも見逃さない人になりたいです。
・今の世界情勢からすると、やはり【勧善懲悪】は達成できる気がしない。
普段の生活の中で「勧善懲悪」という表現に出会う確率が高いのは、やはり小説や映画のストーリーを形容する用法でしょう。今後、善が悪を懲らしめる作品に出合ったらぜひ「勧善懲悪」を使って感想を述べてみましょう。
「勧善懲悪」も節度を大切に
「勧善懲悪」とは、ヒーロー映画にみられるような、善が悪をこらしめることを意味します。「勧善懲悪」な世界では、皆が安心して過ごせるかもしれませんが、正義の定義は人によって差があるものです。
「勧善懲悪」を完全に実現するのは現実社会では難しいですが、自分なりの尺度を持って行動できると、きっと新しい一歩が踏み出せるはずです。
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