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2021.12.30

【蔓延る】はいったいなんと読む?意味は漢字の「蔓(つる)」から考えてみよう

「蔓延る」とは良くない何かの勢いが広がることを指す言葉です。語源である「蔓」は植物のつる、「延」はのびるという意味で、あっという間に広がっていく様子をたとえるようになりました。今回は「蔓延る」の意味や語源、使い方について詳しく解説します。

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「蔓延る」とは良くない何かの勢いが広がることを指す言葉

耳から聞く分にはすぐに理解できるし、平仮名で書いてあればわかるのに、漢字で書かれた途端に頭の中がクエスチョンマークだらけになってしまう日本語は、結構あります。この「蔓延る」もその1つ。一体、何と読むのでしょうか?

蔓延る

ヒント、「蔓」は植物の「つる」を指します。植物のつるがあちこちに延び様子から連想してみてください。

それではさっそく、答え合わせです。

正解は……【はびこる】でした!

【蔓延る:はびこる】いっぱいにひろがる。はびこる。「この見ゆる雲―・りてとの曇り雨も降らぬか心足らひに」〈万・四一二三〉

蔓延る」とは、良くない何かがいっぱいにひろがるさまをあらわす言葉です。単純に、草木が生い茂る様子を表現する場合にも使います。

「蔓延る」は当て字で、音読みの場合「蔓延」は「まんえん」と読みます。訓読みと音読みでは読み方がまったく異なるため、間違えないようにしましょう。

「蔓延る」は「蔓」と「延」の意味からなる

「蔓延る」には「蔓」と「延」の漢字が用いられています。読み方のクイズでお伝えしたとおり、「蔓」は「つる」と読み、植物のつる草をあらわします。「延」はそのまま「のびる」「のばす」といった意味です。

2つの漢字が重なることで、植物のつるがあちこちに広がるさまをあらわすようになりました。つるは成長が早いことから転じて、「蔓延る」は「世の中にあっという間に広がる様子」という意味で使われるようになりました。

ネガティブな意味で使用されることが多い

蔓延る」はネガティブな意味で使用される傾向にあることに留意しましょう。たとえば、病気や悪い噂、風習などが広がる際に使います。「悪事が蔓延っている」といった表現を聞いた事がある人は多いでしょう。

反対に良い評判や情報など「早く広がってほしいもの」には使いません。誤用してしまうと意図が伝わらないばかりか、ちぐはぐな印象を与える可能性があります。

悪い意味だけではないことに注意

「蔓延る」がネガティブな意味で使われる傾向にあることはお伝えしたとおりですが、病気や悪い噂など、いかにも悪いこと、広がって欲しくないものに限定して使われるわけではありません。

雑草やツタがあちこちに生い茂る様子も「蔓延る」と表現します。「その家の壁にはたくさんの蔦(つた)が蔓延っている」というように使います。

【例文付き】「蔓延る」の使い方

「蔓延る」は、病気や悪い風習など良くないものが広がるさまをあらわす言葉です。また、ツタや雑草などがのび、生い茂る様子をあらわす言葉でもあります。「◯◯が蔓延る」というように使います。以下に具体的な例文を挙げますので、ぜひ参考にしてみてください。

蔓延る

【例文】
・あのヒーローの使命は、世に【蔓延る】悪を駆逐することだ
悪い噂が【蔓延る】のはいつもあっという間だ
・古民家の壁には蔦が【蔓延って】いる 

「蔓延る」の類語・対義語

「蔓延る」には似たような意味をもつ類語、反対の意味をもつ対義語があります。類語として挙げられるのは「のさばる」「波及する」などです。一方、対義語には「停滞する」「枯れる」などがあります。

蔓延る

「のさばる」「波及する」は、勢力や物事がいずれも広がっていくさまをあらわします。対義語の「停滞する」は広がらずにとどまること、「枯れる」は文字通り植物などが育たずに枯れることを意味します。

ここからは、「蔓延る」の類語と対義語の意味や使い方について解説します。

類語は「のさばる」「波及する」など

のさばる」は、我が物顔で振る舞う、勢力を広げることを意味する言葉です。「蔓延る」と同様、ネガティブな意味で使われることがほとんどです。

「のさばる」の意味についても、大辞泉で確認しておきましょう。

【のさばる】1 ほしいままに伸び広がる。「雑草が―・る」
2 わがもの顔で振る舞う。勢力を振るう。「新参者が―・る」[可能]のさばれる

どちらかというと上記2の意味で使われることが一般的です。勢力を振るう物事や人に対する不快感が込められます。1については雑草をはじめとする植物など、人間以外のものを対象として使われることが多いといえるでしょう。

「のさばる」の例文は下記のようなものがあります。どのような状況で使うか、確認してみてください。

【例文】
・新入りがなぜか大きな顔をして【のさばっている】
悪徳業者が【のさばって】いるので、騙されないように注意しなければならない
・空き地には野良犬が【のさばっていて】危険だ

「蔓延る」の類語の2つ目である「波及する」は「はきゅうする」と読み、物事が波のように徐々に広がっていくことを指す言葉です。

一点から段々と広がっていくという意味であり、物事が一気に広がるさまをあらわすのに使うのはふさわしくありません。「蔓延る」や、「のさばる」はネガティブな意味で使われることが多いですが、「波及する」は良い意味でも使われる点が特徴です。

【波及:はきゅう】物事の影響が波のように徐々に広がること。「暴動が全国に波及する」
〔類語〕伝播、伝染、広がる、広まる、行き渡る、流布、伝播、浸透、弥漫、蔓延、伸展、発展、はびこる、のさばる、流行、猖獗、跋扈、跳梁

「波及する」を使った例文を見てみましょう。

【例文】
・その政策は、経済への【波及効果】をもたらした
・リーマンショックの影響は全世界に【波及した】
・彼女の前向きな発信が広く【波及した】

対義語は「停滞する」「枯れる」など

「蔓延る」は、勢いがついて広がるさまをあらわします。その対義語である「停滞する」は、1つの場所にとどまって動かず広がらないことを意味する言葉です。天気予報で「台風が日本海付近で停滞する」「秋雨前線が停滞している」などの言い回しを耳にすることもあるでしょう。

「停滞する」という言葉を使った例文を確認しましょう。

【例文】
・はじめは順調だったダイエットだが、最近は【停滞している】
・そのトラブルによって物流が【停滞している】

【停滞:ていたい】1か所にとどまって動かないこと。物事が順調に進まないこと。「台風が南海上に停滞する」「業務が停滞する」
〔類語〕渋滞、難航、難渋、停頓、とどまる、踊り場、横ばい、足踏み、とどこおる、ぐずつく、淀む、もたつく、支える、手間取る、凝滞、結滞、沈滞、延滞、遅滞

枯れる」は、草木が水分などを失い命を保つことができなくなり、花や葉が変色したり落ちたりするさまを指す言葉です。そこから転じて、「本来の勢いがなくなる」という意味で使われることもあります。植物が生い茂る、また勢いがついて広がるさまをあらわす「蔓延る」の対義語にあたります。

「枯れる」を用いた例文は下記のとおりです。使うときには参考にしてみてください。

【例文】
・水やりを怠ってしまい、花が【枯れて】しまった
木々が【枯れる】理由はまだ明らかになっていない

【枯れる:かれる】1 草木が、水分などがなくなり、生命を保つことができなくなる。花や葉が変色したり、落ちたりする。「作物が―・れる」「葉が―・れる」
2 張りやみずみずしさがなくなる。本来の勢いがなくなる。「やせても―・れても」
3 人物や技術が練れて、深みが増す。円熟して、落ち着いた深い味わいが出てくる。「芸が―・れる」「―・れた人柄」
4 技術や製品などが、その登場から十分な時間が経ち、すでに問題点が出尽くし、解決も済んでいる。最先端のものではないが、不測の事態が発生しにくく、安定して動作することを意味する。「―・れた技術」
5 動物が死んで干からびる。「葉のさま、花も、虫などの―・れたるに似て」〈枕・四〇〉
6膿が出て、おできの表面が乾く。「督の殿の御瘡―・れさせ給ひつれど」〈栄花・峰の月〉
7 滅んでしまう。「其人の徳にてらされて―・れぬ名をとどめしもあるに」〈鶉衣・蓼花巷記〉

「蔓延る」の意味を理解し正しく使おう

「蔓延る」は、良くない何かが勢いよく広がることを指す言葉です。植物のつるがあっというまに延びることに由来します。ほとんどの場合、広がるさまに対して不快感を抱く状況で用いる言葉といえるでしょう。

蔓延る

似た意味をもつ類語には「のさばる」、「波及する」といった言葉があります。また、対義語には「停滞する」、「枯れる」などがあたります。それぞれの言葉がもつニュアンスを理解すると、表現の幅がぐっと広がるはずです。

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写真・イラスト/(C) shutterstock.com

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

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