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2023.12.16

【糠(ぬか)に釘】はどんなシーンで使うべき? 漢字から思い浮かべて考えてみよう

馬の耳に念仏

「馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)」とは、馬に念仏を聞かせてもありがたみがわからない、価値がわからないと言う意味です。いくら良いことを伝えても聞く耳を持たず、効果もないということを表しています。「馬耳東風」という四字熟語としても使われます。

「糠に釘」は広く効果がないことの例えに使われますが、「馬の耳に念仏」は「馬の耳」という言葉から、人に意見や忠告をするという状況に限定して使われる言葉です。

例文を紹介します。
小さい子供にいろいろ説教しても【馬の耳に念仏】だからやめておいた方がいい
・どんなに優秀な講師の講義を受けても、理解できる能力がなければ【馬の耳に念仏】になってしまう

「糠に釘」の対義語

「糠に釘」の対義語になる言葉もあります。「大黒柱の腕押し」や「打てば響く」などがあげられ、手応えがある、効果があるといった意味合いです。

糠に釘

何をしても反応がないというネガティブは意味合いの「糠に釘」とは反対に、働きかければ十分な手応えがあるというポジティブなニュアンスで使われます。ここでは、「糠に釘」の対義語を2つ紹介しましょう。

「糠に釘」の対義語
  1. 大黒柱と腕押し
  2. 打てば響く

大黒柱と腕押し

「大黒柱と腕押し(だいこくばしらとうでおし)」は手応えがある、効果があるという意味です。「大黒柱」とは一家や組織を支える人物のことや、家を支える太い柱のことです。いくら押しても手応えがない「暖簾に腕押し」とは対照的に、大黒柱を押すと手応えがあることが由来とされています。その存在感や強さから「歯が立たない、叶わない」という意味でも使われます。

例文を紹介します。

・部長にはリーダーシップがあり、何があっても【大黒柱と腕押し】である
・自分が忠告しても「糠に釘」だが、上司にお願いすれば【大黒柱と腕押し】だ

打てば響く

打てば響く(うてばひびく)は、即座に反応するという意味です。働きかければ、それだけ成果が上がるという意味合いで使われます。何をやっても手応えがない「糠に釘」とは正反対の言葉です。返ってきた反応も優れているというニュアンスもあります。

例文を見てみましょう。

彼女は何を頼んでも【打てば響く】ため、誰からも頼りにされている
・今年の新入社員は【打てば響く】ような優秀な人材が多い

「糠に釘」は意見や忠告が無駄なことを表すもの

糠に釘」は意見や忠告をしても手応えがなく、無駄に終わるという意味です。柔らかい糠に釘を打ってもなんの手応えもないことを例えにしています。人に対してだけでなく、対策を立てるなどの行動に対しても使われる言葉です。

糠に釘

類語は多く、「暖簾に腕押し」や「馬の耳に念仏」などもよく使われます。「打てば響く」など、対義語も合わせて覚えておくといろいろな場面で使いやすいでしょう。

写真・イラスト/(C) shutterstock.com

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