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LIFESTYLE暮らし

2021.12.06

医師が「減量で食事制限は不要」と断言する根拠|欧米で使用されていた「やせ薬」が消えた理由

日本の医学界に絶望し、単身渡英。何のつてもない状態で、世界大学ランキング1位に君臨し続ける英国・オックスフォード大学に研究員として就職。インスリン・糖尿病学の世界的権威であるフランセス・アッシュクロフト教授のもとで、新生児糖尿病の治療法の発見に貢献するなど、在籍8年間で数々の価値ある論文を発表してきた医師で現在、医学部教授も務める下村健寿氏。その下村氏が長年にわたって取り組んできた、糖尿病や生活習慣病の研究から辿り着いた答えをまとめた一冊『オックスフォード式 最高のやせ方』より一部抜粋、再構成し、お届けします。

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では、人はどうやって空腹を感じているのでしょうか?

食事をして胃が食べ物で満たされると、胃や小腸からホルモンが分泌されると同時に血糖値が上昇します。

これらの食後に増加するホルモンや糖などの因子が脳に働きかけて、「お腹いっぱい」と感じさせることで、「満腹」の状態を作っています。

逆に言えば、「お腹がすいた」という空腹感も、「何か食べたい」という食欲も、脳が感じているのです。

つまり、食欲をコントロールしているのは脳です。

そして、脳がコントロールする「食欲」は、じつは2種類あります。「恒常性食欲」と「報酬系食欲」のふたつです。

人を太らせる元凶「報酬系回路」とは

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(C)Shutterstock.com

「恒常性食欲」とは、体の内部の環境を一定の「生きている」という状態に保つための食欲。言い換えるなら「生きていくために食べる」ための食欲です。

たとえば夕食を食べずに翌朝を迎えて、そのまま何も食べずに空腹が続いていたら、翌日のパフォーマンスが落ちてしまいます。つまり、体がいつもの調子「恒常性」を保てなくなるから、パフォーマンスが落ちるのです。

だから、この夕食を食べるときの食欲は「生きるための食欲」、つまり「恒常性食欲」です。

一方で「報酬系食欲」とは、すなわち「快楽を覚える」ための食欲です。お腹がいっぱいなのに、デザートを「食べたい」と思ってしまうのはなぜでしょうか。いわゆる「スイーツは別腹」という現象です。

このスイーツは、仮に食べなかったとしても、翌日のパフォーマンスに響くことはありません。

つまり、これは体の「恒常性」を保つこととはまったく無関係の食欲、すなわち「報酬系食欲」です。ひたすら脳が快感を求めた結果です。極端に言ってしまいますと、麻薬を使った際の快感とまったく同じです。

この「報酬系食欲」こそ人を太らせる元凶です。

そして残念ながら、この快感はコントロールすることが不可能です。

なぜなら、「報酬系」という仕組みは皆さんが思っている以上に動物を支配する力を持っていることが、わかってきたからです。

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