別の言い方や類語
「然り」を使うのは前文を肯定したり、相手の意見に同調したりするときです。今風で自然な言い回しにしたい場合は、「その通りだね」「そうだよ」「全くだ」などの言葉と置き換えられます。
一方、「逆もまた然り」のように使う場合は、同様の意味を持つ言葉に置き換えなければなりません。「同様だ」「同じことが言える」、あるいは「正解だよね」などの言葉が適しています。然りの意味は、シチュエーション・前文によって変わるため、状況にマッチする言葉を探してみましょう。
対義語もチェック
「然り」と答えたくないときは、「否(いな)」と返答します。一言で前文を全否定する意味となるため、然りの対義語・反意語として使えます。ただし「否」も、「然り」同様に少々古めかしい印象を持つ言葉です。普段の会話で使うと相手に違和感を与えるかもしれません。前文を否定したいときは「いいえ」「違います」など、聞き慣れた表現を選ぶのがベターです。
然りを英語表現にすると?
「然り」の意味はさまざまにあるため、英訳するときは本来の意味をきちんと把握することが大切です。「然り」の英語表現について、2パターン紹介します。
vice versa
語源はラテン語の「vicis」「versus(vertereの過去分詞)」に由来するといわれる言葉です。それぞれ「変更・変化」「振り向く・逆を向く」などの意味があります。
以下はvice versaを使った例文です。
・When you need some help you call me immediately, and vice versa
和訳すると「助けが必要になったら、すぐに呼んで。自分もそうするから」という意味になります。
カンマ以降の「and vice versa」は、「and when I need some help I’ll call you immediately」を言い換えたものです。然りと同様に、長くまどろっこしい言い回しを回避したいときに使えます。なおvice versaは、単語のみで使うことはありません。英語で然りを表現したいときは、「and」「or」と併せて使いましょう。
be also true
「be also true 」は「~もまた当てはまる」「~もまた真実だ」というときに使います。内容に合わせて「for」「of」などを使いわけましょう。
たとえば「~も同じである」と言いたいときは、以下の例文が考えられます。
・Note the last three points are also true for sales department
和訳すると、「最後の3つのポイントは、営業部門も同様である点に注意してください」となります。また、シンプルに「逆もまた然り」と言いたいときは、「The converse is also true」「The opposite is also true」のいずれかでOKです。
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