汚れが気になるトイレ掃除のポイントは?
おうち時間の増加により、使用頻度が上がった人も多い自宅のトイレ。大掃除の季節を機に、いつもより念入りに掃除をしようと考えている人も多いはず。今回は、掃除のプロである【ダスキン】に聞いた、トイレの便器や床の掃除方法をご紹介します。
トイレの掃除方法
【準備するもの】
・トイレ用ブラシ
・ぞうきん
・バケツ
・割り箸
・綿の古布
・掃除機など
・ゴム手袋 (洗剤を使用する場合は、ゴム手袋をはめます。液がたれないよう端の部分を少し折り返します)
・トイレ用洗剤 (中性タイプ)
・トイレ用洗剤 (酸性タイプ)
・住まいの洗剤
・除菌クロスなど
POINT:トイレを掃除する際は、ドアや窓を開けて換気扇をまわし、換気をよくしておきます。
【掃除方法】
(1) 便器内側をこする
便器の中に中性タイプのトイレ用洗剤をかけ、トイレ用ブラシでこすります。かえしのあるものは、便器の縁の内側もこすりましょう。汚れが取れない場合は、酸性タイプのトイレ用洗剤を使用してください。
POINT:中性タイプの洗剤で取れない汚れは黄ばみや尿石である場合がほとんどのため、酸性洗剤を使います。
(2) 洗剤をかけトイレットペーパーを貼り付ける
汚れがひどい場合は、トイレットペーパーを使って洗剤を浸透させます。便器内にたまっている水を空にしてから、黄ばみや尿石の部分に酸性タイプのトイレ用洗剤をかけ、その上からトイレットペーパーを貼りつけます。便器の縁の内側にも、トイレットペーパーに洗剤を含ませて貼りつけましょう。そのまま30分ほど放置します。
注意:洗剤を使用する際、「まぜるな危険」と表示されている「塩素系のもの」と「酸性タイプのもの」がまざると、有毒塩素ガスが発生してとても危険です。同時使用はしないでください。
(3) 便器外部を拭く
トイレットペーパーを貼り付けて便器内部に洗剤を浸透させている間に、フタ・便座・便器の外側を掃除しましょう。プラスチックでできた便座やフタは傷つきやすいため、水拭きする前にホコリを取り除きます。その後水に浸し固く絞ったぞうきん、または除菌クロスなどで拭いてください。
(4) 便器外部を洗剤を使って拭く
(3) で汚れが取れない場合は、水に浸し固く絞ったぞうきんに住まいの洗剤をスプレーして拭きます。その後、水に浸し固く絞ったぞうきんで、汚れや洗剤分を拭き取りましょう。
注意:プラスチック製の便座やフタは傷つきやすいため、強い洗剤は使用しないでください。
(5) フタとりつけ部の隙間の汚れをこする
フタとりつけ部の隙間などに入り込んでいる汚れは、割り箸に綿の古布を巻きつけ、住まいの洗剤をスプレーしてこすります。隙間用スポンジや、綿棒などを使ってもOK。その後水に浸し固く絞ったぞうきんで、残った汚れや洗剤分を拭き取ってください。
注意:便座を外す場合は、トイレの取扱説明書を確認してから行ってください。
(6) 便器外部の水気を拭き取る
乾いたぞうきんでフタ・便座・便器の外側の水気を拭き取ります。
(7) 床のホコリを取り水拭きする
続いて床の掃除をしましょう。掃除機などで床のホコリを取り除いたら、水に浸し固く絞ったぞうきんか、除菌クロスなどで拭きます。ぞうきんはつねにきれいなもの、きれいな面を使うようにしましょう。白木 (素木) を拭くときは、木目に沿って拭いてください。
(8) 床を洗剤を使って拭く
(7) で汚れが取れない場合は、水に浸し固く絞ったぞうきんに住まいの洗剤をスプレーし、拭きます。その後水に浸し固く絞ったぞうきんで、残った汚れや洗剤分を拭き取りましょう。
POINT:タイル床の汚れが取れない場合は、水で湿らせたスポンジかブラシに住まいの洗剤をつけ、目地の部分を中心にこすります。その後、水に浸し固く絞ったぞうきんで残った汚れや洗剤分を拭き取ってください。
(9) 便器と床の隙間の汚れをこする
便器と床の隙間などに入り込んでいる汚れは、割り箸に綿の古布を巻きつけ、住まいの洗剤をスプレーしてこすります。このとき、細かい汚れや水分も取り除くようにしてください。その後水に浸し固く絞ったぞうきんで、残った汚れや洗剤分を拭き取ります。
(10) 床の水気を拭き取る
乾いたぞうきんで床の水気を拭き取ります。掃除後はよく乾燥させましょう。
(11) 便器内部に貼ったトイレットペーパーを外してこする
(2) でトイレットペーパーを貼り付けてから30分ほど経ったら、使ったトイレットペーパーを捨て、トイレ用ブラシでこすります。汚れが取れない場合は (2) と (11) を繰り返してください。
POINT:使ったトイレットペーパーは、便器に流さずゴミとして捨てましょう。
POINT: (2) と (11) をやっても黄ばみが取れない場合は、水で湿らせたジーンズ地などにクリームクレンザーをつけ、汚れをこすります。特に取れにくい尿石などの汚れは、1000~1500番の耐水ペーパーでこすり取りましょう。最後にトイレットペーパーで汚れや洗剤分を拭き取ります。キズがつく可能性があるため、汚れの状況と対処後の状況を判断したうえで作業を進めてください。
(12) 便器の水を流す
水を流して残った汚れや洗剤分を洗い流します。
(13) 洗浄ノズルを掃除する
洗浄ノズル部分を引き出し、ブラシでこすって汚れを落とします。このとき汚れが取れなければ、中性タイプのトイレ用洗剤を使用してください。こすり終わったら、グラスなどの容器に入れた水をかけ、汚れや洗剤分を洗い流します。最後に洗浄ノズル部分を元に戻しましょう。
注意:ノズルの出し方は各メーカーによって異なるため、取り扱い説明書を確認してください。
注意:ブラシや洗剤によってはノズルを傷める可能性があるので、使用できるかどうか取り扱い説明書で確認してから行ってください。
(14) 便器のまわりを拭く
水に浸し固く絞ったぞうきん、または除菌クロスなどで、便器のまわりを拭きます。
普段のお手入れのコツ
せっかく汚れを落としたのなら、少しでもきれいな状態を保ちたいところ。大掃除後に取り入れたい、普段のお掃除のコツをご紹介します。
【便器内部】
普段のお手入れでは、トイレ用ブラシを使って便器内部をこすります。水垢がたまりやすい水位線 (水が溜まっている部分と乾いている部分の境目) や、水が溜まっている底も忘れずに。こすり終わったら便器の水を流し、便器の縁から流れ出てくる水でトイレブラシの先をすすぎます。最後に、便器の上でブラシの水気をしっかり切りましょう。
便器内部の掃除には、便器の縁の裏側にも届く小型のトイレ用ブラシを使うのがポイント。また、使用後のブラシの水切りが不十分だと、床を汚したりケースやブラシにカビが生えやすくなったりするため、要注意です。
【便器外部】
便器外部のお手入れには、トイレ用除菌剤や除菌シートを使います。下図の1~7の順で拭くと、除菌シート1枚で全体を拭くことができて効率的。
【床】
床は、ぞうきんにトイレ用除菌剤をスプレーしたものか、または除菌クロスで拭きます。小さな床用モップを使えば、かがまずに便器の後ろの狭い所にも届いてより楽に。一部分の汚れのみ拭くときは、トイレットペーパーにトイレ用除菌剤をスプレーしたもので拭いても◎。
また、尿の飛び散り汚れなどが気になる場合は、手の届くところにトイレ用除菌剤や除菌クロスを置いておくと、汚したときにそれぞれ自分ですぐに拭けるので便利です。
汚れの種類や部品によって、適した洗剤や道具が変わってくるトイレ掃除。大掃除を始める前に、ぜひチェックしてみてくださいね。
情報提供:ダスキン
写真/Shutterstock.com
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