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2023.12.09

【燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや】は中国の歴史書から生まれた表現!友人や自分へのエールとして使おう

中国の故事を由来とする表現の一つに、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」という言葉があります。若者を応援する際や自分自身を鼓舞する際に使えるため、意味を知っておくと日常会話に取り入れらます。由来や例文などから、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」の理解を深めましょう。

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「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」の意味や由来

燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は中国の故事に由来し、司馬遷が編集した『史記』の中の陳勝(ちんしょう)のエピソードから生まれた言葉です。大人物の考えていることは小人物には理解できないという意味で使われます。

【剣呑】はどんなときに使う言葉?正しい読み方や由来、類語を解説

若者へのエールや自分自身を勇気づける言葉に適しているため、言葉の意味を知っておくと日常会話でも使えるでしょう。ここでは、正しい意味や由来について解説します。

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」の読み方

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は難しい単語で構成されているため、まずは言葉を分解して読み方を確認しましょう。それぞれ「燕雀(えんじゃく)」「安んぞ(いずくんぞ)」「鴻鵠の志を知らんや(こうこくのこころざしをしらんや)」と読みます。

「燕雀」はツバメとスズメを、「鴻鵠」はコウノトリと白鳥を指します。特に「鴻鵠」は大きな鳥の象徴という意味があります。「安んぞ」は「どうして」という副詞的な役割で、推量を意味する「や」をつけて疑問系にした場合は反語表現として使われていると推測できるでしょう。

つまり「安んぞ〇〇や」は「どうして〇〇だろうか(そんなはずはない)」という意味です。

「大人物の考えは小人物にわからない」という意味

【燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや:えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや】
《「史記」陳渉世家から》ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない。小人物には大人物の考えや志がわからない、というたとえ。

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は、大人物が何を考えているかは小人物には理解できないことを表します。ここでは、ツバメやスズメを意味する「燕雀」が小人物に、コウノトリや白鳥を意味する「鴻鵠」が大人物にあたります。

小人物とは思慮の浅い人や志が低い人を表す言葉です。一方、大人物は偉大な人や高い志を掲げる人を意味します。つまり、成功を収めるような人の志や価値観はそうではない人には理解されないことを表現する際には、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」を使うのが適しています。

司馬遷による歴史書『史記』が由来

燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は司馬遷が編集した『史記』という歴史書に由来する言葉で、陳勝・呉広(ごこう)の乱を起こした陳勝のエピソードが元となっています。

陳勝はのちに王位に就くことになる人物ですが、若い頃は農夫として暮らしていました。ある日、仲間に対して「身分が高くなってもお互いのことを忘れないでいよう」と伝えます。しかし、仲間は「身分が高くなることはありえない」と笑い飛ばします。

その際に陳勝が「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」とつぶやいたことが言葉の由来です。その後、陳勝は農民を率いて反乱を起こし、秦という王朝を滅ぼすほどの力をもつ人物となりました。

【例文付き】「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」の使い方

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」は、主に若者にエールを贈る際や自分自身を鼓舞する言葉として使われることが多いです。例えば何かを始める際に、周囲の人を理解を得られないことはよくあるでしょう。

【剣呑】はどんなときに使う言葉?正しい読み方や由来、類語を解説

そういった場面で「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」を使うと、相手や自分自身を勇気づけることができます。ここでは正しい使い方を例文とあわせてご紹介します。

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