「愚の骨頂」とはこの上なく愚かであること
「愚の骨頂」は、「ぐのこっちょう」と読み、かなり強い意味を持っています。
【愚の骨頂:ぐのこっちょう】
この上なくおろかなこと。
(引用:小学館『デジタル大辞泉』より)
愚には「おろか」という意味があり、骨頂はその意味を強調する言葉です。一般的にも使われている言葉でもあり、「愚の骨頂」という語句全体の意味はわかります。しかし「骨頂」が具体的になにを指しているのか、知っている人はそんなに多くないのでないでしょうか?次の項目で詳しく説明します。
「骨頂」のもともとの漢字は「骨張」
「骨頂」は、もともとは「骨張」と書きました。「ほねばる」という読み方の「骨張」が語源で、この言葉を音読みして「骨張」となり、当て字で「頂」が使われるようになった経緯があります。
「骨頂」には程度がこれ以上ないこと、最高の段階という意味があり、良い意味にも悪い意味にも使われてきましたが、現在では悪い意味で使われることが多いです。「愚の骨頂」という以外に、「野暮の骨頂」といった使い方もあります。
「愚の骨頂」の使い方と例文
「愚の骨頂」は悪い意味をさらに強調した言葉なので、使い方には注意が必要です。ビジネスの場面で使う場合には、特に配慮することが求められるでしょう。
例文
・国の予算をたくさん使って、国民にとってなんの利益にもならない施設を作るのは、愚の骨頂です。
・海外旅行に行ってリュックのファスナーが開いた状態で歩くなんて、愚の骨頂だ。
「愚」を使った語句3つ
愚という言葉はおろかなこと、ばかげたことという意味があります。この他にも愚は他の単語につけて、自分や自分の周囲のことをへりくだって表現する場合にも使うことができます。例として、愚妻、愚息、愚弟、愚姉、愚見などが挙げられます。
その他、愚という文字を使った表現の主なものは以下の3つです。それぞれ詳しく解説しましょう。
愚にも付かない
「愚にも付かない」は、ばかばかしく、問題にもならないという意味です。人を強く批判する時にも使いますが、謙遜した言い方として使う場合もあります。
例文
・うちの課に配属になった新入社員はいつも会議で、愚にも付かないダジャレばかりいっている。
・先日発表した自叙伝には、愚にも付かないことばかりを書きつらねましたが、よかったらお付き合いください。