「二律背反」の意味や読み⽅とは？
「二律背反」という四字熟語は、普段なかなか目にしない表現かもしれません。これは、人間誰しも必ず抱いたことのある感情を指す言葉です。専門用語でもあるので、覚えておくと大変便利です。特に恋愛関係の感情では、よく起こることを表現できます。それでは、わかりやすく例文・類語・英語表現を含めて紹介します。
読み⽅と意味
「二律背反」は「にりつはいはん」と読み、「相反する命題の組み合わせ」や「相互両立出来ない矛盾」といった意味になります。倫理学や認識論、または哲学の世界でも使われる術語です。専門用語では「矛盾」とは解釈が異なると言われていますが、一般的な場面では、同じニュアンスで使われることが珍しくありません。
ビジネス等で使う時の注意点
哲学などの専門家の間では、「二律背反」と「矛盾」を同じ意味では使いませんが、ビジネスシーンでは稀に、「矛盾」の代わりに「二律背反」という言葉が使われます。ビジネスの世界では、「矛盾」が起きることは多いかもしれませんね。ただ、「二律背反」という言葉は馴染みがない人が多いため、使い方によっては嫌味に聞こえてしまうこともあるので、気をつけましょう。
使い⽅を例⽂でチェック
それでは、「二律背反」の使い方を、例文で見ていきましょう。
働き方改革で、定時に帰る代わりに、給料が減ったのは二律背反だ
近年、働き方改革が行われている企業が増えています。しかし、働いている側としては、複雑な心境になることも。定時退勤や有給休暇が取りやすくなった一方、給与が下がったり、中にはサービス残業が増えるといった「矛盾」を感じる人もいるかもしれません。このような時に、働き方改革を「二律背反」という言葉を使い表現することができます。
今までと反対の経営戦略で、二律背反をよい方向で使えた
「二律背反」という状況は、必ずしもマイナスとは限りません。戦略として、売る商品を減らし専門店にしたことで成功、あるいは短時間営業で差別化を図ったことにより、ブランディングに成功したなども「二律背反」といえます。このような「二律背反」なら大歓迎ですね。
恋愛時の微妙な感情は二律背反だ
「二律背反」を一番身近な人間関係で説明するのに適しているのが、恋愛感情です。人を好きになると、何とか近くに居たいと考える反面、嫌われて自分が傷つくのも嫌で、冷たい態度を相手に取ってしまうことも。そういう状況を、「二律背反」と表現することができます。
類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある？
次に、「二律背反」の類語や言い換え表現を3つ紹介しますので、一緒に確認しましょう。
