「博打」の2つの意味
「博打」はなんと読むか知っていますか?
比較的利用頻度の高い言葉であるため、読み方をご存じの方も多いかと思いますが、「博打」の読み方は……「ばくち」でした!
【博打/博奕】ばくち
《「ばくうち」の音変化》
1. 賽(さい)・花札・トランプなどを用い、金品をかけて勝負を争うこと。賭博(とばく)。ばくえき。「―を打つ」
2. 偶然の成功をねらってする危険な試み。「いちかばちかの大―」
「博打」と聞くと、賭け事のイメージが強いかもしれません。実際には、2つ目の意味として成功の可能性が低い状況下での試みを指しても使われる言葉です。
言葉に含まれている2つの意味について詳しくご紹介します。
金品を賭けた勝負
「博打」の意味の1つ目は、金品をかけた勝負事です。賽(さい)や花札、トランプといった小道具を使って、勝敗をかけて戦います。
賽とは現在でいうところのさいころで、立方体の6面に1から6までの点が記された「博打」の道具として誕生します。「博打」では、ころがして上面に出た数を競い合いました。
勝敗によってお金や品物を獲得できるゲーム全般が、「博打」と呼ばれます。
望みの薄い試み
「博打」に込められた2つ目の意味は、成功する見込みが低い状況下で思い切ってする試みです。
1つ目の意味である賭け事と比較すると、両方とも勝つか負けるか運次第というニュアンスが共通しているといえるでしょう。
試みの中でも、少し危険な挑戦を意味する場合が多く「これからの人生を一変させるために、リスクを伴う博打を打とうと考えた」のように使えます。
「博打」の語源は「ばくうち」
「博打」の語源には諸説ありますが、有力だとされているのが「ばくうち」という言葉が変化してできた表現であるという説です。元々は賭博をする人を意味した「博奕打ち」という言葉が省略されるようになり「博打」に変化していきました。
最初は賭け事をする人を意味していた言葉ですが、後には賭け事自体を意味する表現として用いられます。
「博奕」の表記は中国由来
ばくちには2つの表記が認められており、「博奕」と表記される場合があります。江戸時代においては、「賭博」は「博奕」と記されていました。
「博打」の語源となった、「賭博」をする人という意味の「博奕打ち」に用いられている表記です。
「博奕」の表記は中国から伝わって来たもので「ばくえき」「ばくよう」とも読まれるのを頭に入れておきましょう。