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2024.05.25

「漁夫の利」の意味は?使い方や例文と類語や対義語まで解説

 

思いがけず運が巡ってくる「棚からぼた餅(たなからぼたもち)」

思いがけず運が巡ってくる意味がある「棚からぼた餅」は、「漁夫の利」の類語とされています。辞書では以下のように解説されています。

【棚からぼた餅】
思いがけない好運を得ること、労せずしてよいものを得ることのたとえ。たなぼた。

棚の上に置いてあったぼた餅が、偶然下で寝ている人の口に向かって、落ちてきた様子を元にしてできた言葉です。「漁夫の利」には、他人から利益を奪う意味がありますが、「棚からぼた餅」にはありません。ニュアンスの違いを理解した上で使いましょう。

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苦労せずに多くの利益が得られる「濡れ手で粟(ぬれてであわ)」

苦労せずに多くの利益が得られることを「濡れ手で粟」と言います。辞書では以下のように解説されています。

【濡れ手で粟】
濡れた手で粟をつかめば粟粒がたくさんついてくるように、ほねをおらずに多くの利益を得ること。やすやすと金もうけをすること。

粟とは、穀物の1つとしてお米の代わりに食べられていたものです。軽い穀物で、濡れた手に非常にくっつきやすいので、このような言葉ができたといわれています。「濡れ手に粟」や「濡れ手で泡」など間違った使い方をされやすい言葉なので注意しましょう。

苦労せずに多くの利益を得る部分が、「漁夫の利」と似ているため類義語と言われています。

第三者が利益を得る「犬兎の争い(けんとのあらそい)」

第三者が利益を得るという意味がある「犬兎の争い」は、「漁夫の利」の類義語とされています。詳しい意味は、両者が争って弱ったところを第三者が利益を横取りすることです。一見、第三者が利益を得る点で同じ意味に見えます。

しかし「漁夫の利」は争っているうちに利益を奪うのに対して、「犬兎の争い」は弱ったスキを見て利益を横取りしています。この部分で違いがあるため注意してください。

1つの行動で2つの利益を得る「一石二鳥(いっせきにちょう)」

「漁夫の利」の類義語で「一石二鳥」が挙げられます。意味は1つの行動で2つの利益を得ることです。辞書では以下のように解説されています。

【一石二鳥】
一つの事をして同時に二つの利益・効果をあげること。

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「一石二鳥」は、イギリスのことわざが由来です。1つの石を投げたら、2羽の鳥に当たって思いがけず2羽捕まえられたという話から来ています。現代では多くの利益を得た際に「一石三鳥」「一石四鳥」と例えることもあります。

「漁夫の利」の対義語

「漁夫の利」には以下のような対義語もあります。欲を出しすぎると、失敗してしまう意味がある言葉が対義語として使われています。

漁夫の利

「二兎追うものは一兎をも得ず」

2つのことを同時にやろうとしても、どっちも成功しないことを意味します。2匹の兎を追って結局どちらも見失ったというローマのことわざから。

「虻蜂(あぶはち)取らず」

欲張りすぎて失敗してしまうことを指す「虻蜂取らず」は、虻と蜂両方を駆除しようとして結局両方とも駆除できなかった人のエピソードから来ています。

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まとめ

「漁夫の利」の意味は、当事者が争い合っている間に第三者が利益を奪うことです。由来は『戦国策』と言われています。使い方がうまくイメージできない方は、ご紹介した使い方と例文を参照してみてください。

「漁夫の利」には、類義語があります。同じカテゴリーでも微妙に意味が違う場合があるので、気をつけましょう。「漁夫の利」には対義語もあります。自分の状況に合った言葉を使ってみてください。

写真・イラスト/(C) Shutterstock.com

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