常々(つねづね)
「常々」は「つねづね」と読み、いつもという意味の言葉です。普段、日常といったニュアンスもあります。丁寧な表現であり、ややかしこまった文章や会話で使われることが多い言葉といえるでしょう。
「常々いわれていたことが、ついに現実のことになってしまった」「常々お世話になっております」「常々疑問に感じていました」というように使います。
明けても暮れても(あけてもくれても)
「明けても暮れても」も、「四六時中」の類語の1つにあたります。飽きもせず、同じことを毎日のように続けるさまをあらわす言葉です。「飽きもせず」という意味から、肯定的な意味ではあまり使われないことに注意しましょう。
「明けても暮れてもゲームばかりしている」「明けても暮れてもそのことばかりを考えてしまう」といった使い方をします。
年がら年中(ねんがらねんじゅう)
「年がら年中」も、「四六時中」の類語として挙げられます。「四六時中」と同じように、いつも、一年中という意味で使われる言葉です。もともとは年がら年中ではなく「年が年中」とされていましたが、口にしづらかったために「が」から「がら」へ変化したといわれています。
「年がら年中薄着をしている」「体が弱く年がら年中風邪をひいている」というように使います。
常住坐臥(じょうじゅうざが)
「常住坐臥」は「じょうじゅうざが」と読み、いつも、普段という意味で使われる言葉です。「坐臥」は座っているとき、横になっているときをあらわし、座っているときも寝ているときも、いつでもという意味で使われます。
「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)」という、日常の立ち居振る舞いについての仏教用語と混同して用いられるようになったといわれています。「常住坐臥、気にとめるようにする」「常住坐臥、持ち歩くようにすべきだ」などと使いましょう。
【目次】
「四六時中」の対義語2つ
「四六時中」には、反対の意味を持つ言葉もあります。ここでは「その場しのぎ」「暫定的」の2つの対義語について、簡単な例文を交えてご紹介していきます。
「その場しのぎ」も「暫定的」も、一時的なというニュアンスを持つ言葉です。そのため、いつでもずっとという意味の「四六時中」と対義語として扱われます。それぞれの意味や使い方を見ていきましょう。
その場しのぎ
「その場しのぎ」は、後のことは考えずにその場だけを取り繕うことやその口実を指す言葉です。根本的な対応や解決には至らず、改めて本質的な対処が必要になることがほとんどです。
このように、行き当たりばったりなニュアンスがあるため、ネガティブな意味で使われることが多い言葉といえます。「その場しのぎの嘘でごまかした」というような使い方をします。
暫定的(ざんていてき)
「暫定的」は「ざんていてき」と読み、確定するまでの間の一時的な対処を意味する言葉です。
一時的な対応ということは、状況に応じて対応が変わるということであり、その点からいつでも状況の変化が見られない「四六時中」と反対の意味であるといえます。
「暫定的にプレハブの建物を建設した」「暫定的に引き継ぎをした」などと使います。
まとめ
「四六時中」は、「一日中、いつでもずっと」という意味の言葉です。「四六」は掛け算の「4×6」をあらわし計算すると24であることから、一日中の意味となっています。
昔は1日を12時間としていたため、二六時中という表現が使われていました。24時間制の導入をきっかけに、「四六時中」という言葉に変化したようです。由来を知らずに何気なく使っている言葉も多いものですが、成り立ちを知ると誤用を防げるはずです。「四六時中」の由来を知り、正しく使いこなせるようにしましょう。
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