出版の連絡を受け取ったとき
知り合いや仕事関係の人から、出版の連絡を受け取ることがあるかもしれません。例えば次のようなメールや電話が届いたとしましょう。
「この度、新しい本を【上梓】いたしました」
「自費出版ですが、本を【上梓】できました」
このような連絡を受け取ったときは、次のように返答できます。
「ご出版おめでとうございます」
「この度は出版、誠におめでとうございます」
「上梓しました」という連絡に対しては、「上梓おめでとうございます」とはあまり言わないようです。上梓に「ご」をつけて「ご上梓」という表現も、間違いではありませんが一般的ではないので、返答する際は「ご出版、おめでとうございます」のように「出版」を使うようにするのが無難といえます。
「上梓」の類語を例文でご紹介
「上梓」は、「出版」や「発行」などと置き換えることができます。また、「刊行」や「リリース」という言葉も「上梓」の代わりに使うことができるでしょう。例文を通して使い方を解説します。
【類語1】刊行(かんこう)
「刊行」とは、書籍を出版することを指す言葉です。上梓とはほぼ同じ意味に使うことができるでしょう。
・今回の調査は、政府の統計データとしてまとめられ、来年には【刊行】されるらしい。
・定期的に【刊行】しているとは聞いたが、実際には目にしたことはない。
・国会図書館にいけば、最初の【刊行物】からすべてそろっているらしい。
【類語2】リリース
「リリース」とは、出版関係で使うときは出版物を広めること、あるいは出版されることを意味します。出版以外でも新曲が発表されるときなどに使われる言葉です。
・今回【リリース】した写真集は、非常に評判が良いらしい。まだ1週間しか経っていないのに、すでに重版が決定した。
・彼が【リリース】した小説は、何というタイトルですか?
・遅筆で知られるあの作家が新作を【リリース】したらしい。
まとめ
「上梓」は出版するという意味の言葉で、出版業界に属している方以外は、日常生活ではあまり使わないかもしれません。しかし、近年は以前よりも簡単に自費出版したり電子書籍として出版したりすることができるので、もし将来、本や写真集をリリースすることがあれば、「上梓」を使って知人や家族に報告してみましょう。
また、知人などから「上梓した」という連絡が来たときは、「ご上梓おめでとうございます」ではなく「ご出版おめでとうございます」と返答することが一般的です。場面ごとに適切に「上梓」を使っていきましょう。
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