「ただ読む」だけでは「知肉」にはならない
みなさんは「どんな目的」のために、本を読むだろうか? 勉強? それとも教養? あるいは娯楽だろうか?
わたしは、読書の目的を分ける必要などまったく「ない」と考えている。本を読むのはどこまでいっても「自分のため」であり、自分の頭脳にさまざまな教養や豊かな情感や考える力を蓄積していくためである。
それは小難しい哲学書や歴史書や高尚な文学だけのものではない。ミステリーを読んでも、漫画を読んでも、それが「いい本」であれば、あらゆる「いい本」は自分のための蓄積になってくれる。
本は、決して「暇つぶし」などではない。「学び」であるのと同時に「娯楽」でもあり、自分の人生に蓄積していくものなのである。
しかし、「ただ読む」だけでは自分の「知肉」にはならない。「感動したこと」があっても、読み終わったあと、どの部分だったか忘れてしまうことが多いものである。
ここでは「『知肉』になる本の読み方」の5つの秘訣を紹介する。