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2024.09.05

「鬼に金棒」の意味・由来とは? 使い方や類語と英語表現まで紹介

龍に翼を得たる如し(りゅうにつばさをえたるごとし)

「龍に翼を得たる如し」は、「竜に翼を得たる如し」または「龍に翼を得たるごとし」と表記されることもあります。竜はアジアでよく知られている想像上の生き物で、巨大な身体はウロコで覆われています。そんな竜の力のシンボルとして挙げられるのは、やはり翼でしょう。

人間とは比べ物にならない力を持った竜が翼を得て、さらに力が増す様子を指した言葉で、「鬼に金棒」の言い換え表現としても使えます。

虎に翼(とらにつばさ)

「虎に翼」は、力を持つ者がさらに危険な力を手に入れることを意味します。中国で戦国時代に活躍した思想家・韓非(かんぴ)及びその一派が記した、『韓非子』に登場することわざです。中国において虎は、威厳や権力の象徴として扱われています。

力を持っている虎に空を自由に飛べる翼を与えることから、強者がさらなる力を得ることを指して使われます。

とら

(c) Adobe Stock

駆け馬に鞭(かけうまにむち)

「駆け馬に鞭」は、勢いがあるものに対してさらに力を加えて勢いを増すことを意味します。「駆ける馬にも鞭」ともいいますよ。足の速い馬に鞭を打って、よりスピードを出す様子から誕生した言葉です。駆け馬とは、速く走れる馬を指すため、元々勢いがある状態をさらに勢いづける意味で使われます。

「鬼に金棒」の対義語は「餓鬼に苧殻」

「鬼に金棒」の対義語としては、「餓鬼に苧殻」が挙げられます。読み方が難しいですが、「がきにおがら」です。

「餓鬼」は仏教由来の言葉で、六道の中でも餓鬼道に落ちた亡者を意味します。常に渇きと飢えに苦しんでやせ細っているため、あまり力のある存在とはいえません。「苧殻」は、皮をはいだ麻の茎を指します。力のない餓鬼が、苧殻を振り回しても何の脅威にもならないことから「全くもって頼りにならないこと」という意味で使われます。

「鬼に金棒」を英語表現するなら?

「鬼に金棒」を英語で表現する際には、「make one even stronger」が使えます。「make one even stronger」は「さらに強くする」「一層強くする」という意味です。文脈によって、「one」は特定の人や物にしましょう。以下に、例文を紹介します。

【例文】
・He’s already strong, but training every day makes him even stronger.(彼はもともと強いけど、毎日トレーニングすることでさらに強くなった。まさに鬼に金棒だ。)
・This experience will make you even stronger.(この経験はあなたをさらに強くするでしょう)

最後に

「鬼に金棒」は、強い者がさらに力を得ることを意味する言葉で、強さの象徴であった鬼の姿に由来しています。「弁慶に薙刀」を始めとする類似表現も多くあるため、場面に応じて使い分けてみてください。プライベートやビジネスシーンで、人や組織を褒める際に利用してみるのもいいかもしれませんね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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