概ね
概ねは「おおむね」と読み、だいたいの趣旨、あらまし、その状態が大部分を占めるさまなどの意味があります。「概ね」以外にも「大旨」という表記もあります。
【例文】
・昨年度の我が社の業績は巣ごもり需要があったおかけで概ね好調でしたが、今年はそういうわけにはいかないでしょう。
・ここ一週間ほど寒い日々が続いていましたが、今年の桜の開花時期は概ね平年どおりとの予報が出ています。
遍く
遍くは「あまねく」と読み、すみずみまで全体に及んでいるさま、広く一般になどの意味があります。遍くの他に「普く」と表記されることもあり、意味は同じです。
・東南アジア諸国では我が社の製品が優秀で壊れにくいことは遍く知れ渡っている。
・山の南斜面に遍く降り続いている雨によって、川の水位が急上昇しているため、町内に避難勧告が出されました。
大凡という漢字2文字を使った語句2つ
大凡という漢字2文字が入った語句がいくつかあります。主なものは以下の2つです。
・大凡人
・大凡下
大凡人は「おおよそびと」と読みます。大凡下はまったく異なる読み方となっており、「だいぼんげ」という読みです。大凡人が「大凡」と「人」に区切られる語句であるのに対して、「大凡下」は「大」と「凡下」に区切られます。
それぞれ意味と例文を紹介しましょう。
大凡人
大凡人はごく普通の人、特別な関係のない人という意味です。「大」「凡人」ではなくて、「大凡」「人」と区切った意味になっています。
【例文】
・大会の関係者以外は立ち入り禁止の地域になっているため、大凡人であるあなたは、ここから先に入ることはできません。
・「部外者が口をはさむな」と言いますが、この件に関して大凡人であるからこそ、客観的な意見を言えるのです。
大凡下
大凡下には身分の低い人という意味があります。芥川龍之介の『或旧友へ送る手記』の中にもこの言葉が登場しますが、自分のことをへりくだった言い方で使用しているところが特徴的でしょう。
【例文】
・大凡下の僕には、芸術家である君が考えていることはよくわかりません。
・大学のゼミの先生から、「この大凡下が!」と強く叱責されたのですが、言葉の意味を知らなかったために、ピンときませんでした。
大凡の意味を知って正しく使おう
大凡の読み方は「だいぼん」ではなくて「おおよそ」で、意味は、だいたいのところ、あらまし、ひととおりであることなどです。読み方さえわかれば、言葉の意味はわかったのも同然でしょう。
「凡」という一文字だけでも「おおよそ」と読み、同じ意味になるので、大凡と一緒に覚えておくといいでしょう。大凡は話を始める際にも使える便利な言葉です。大凡の読み方の意味を知って、正しい使い方をしてください。
▼あわせて読みたい