神棚
「折敷」は、神社や神棚に、米、塩、水などのお供物を置くためにも使われています。神様への供物は「神饌(しんせん)」と呼ばれ、米、塩、水だけではなく、地域によってさまざまな食材やお酒、お菓子なども含まれます。
子どものころ、近所の神社などの祭事の後、「お下がり」をいただいた記憶はありませんか? 昔から祭事の後は、神職や氏子らで神饌のお下がりを食べる風習があります。これを「直会(なおらい)」といいます。神饌をいただくことは、神様の力を自分の中に取り込むという意味を持ちますので、直会に直接参加しなくても、お下がりを家族が持ち帰ったり、地域から回ってきたりしたら、ありがたくいただくとよいでしょう。
普段の食卓
格式高い場で使われるイメージの「折敷」ですが、普段の生活に取り入れても問題ありません。「折敷」を使うことで、普段の食卓がランクアップしておしゃれになることも。普段の生活への「折敷」の取り入れ方は、この後、詳しく紹介します。
【目次】
「折敷」のおしゃれな使い方
「折敷」を普段の食卓に上手に取り入れれば、いつものテーブルをワンランクアップさせることも可能。友人を招いた時や大切な記念日などに、ぜひ応用してみてください。
和のうつわの下に敷く
お皿でお料理をワンランクアップさせることは、最近ではよく知られた方法ですが、「折敷」でも同じことが可能です。「折敷」を和のうつわの下に敷くと、普段のお料理も洒落た装いに。有田や九谷などの華やかな磁器なら、「折敷」はシンプルな漆もよく合います。また、ツヤのある漆だと傷が気になりますが、漆を使った乾漆なら使い勝手がいいので、普段使いにぴったりです。
お皿の代わりに
小さめの「折敷」に直接スイーツや和菓子などを添えて、お皿の代わりに使うのも、おしゃれな使い方。細長い形の「折敷」だと、お茶やコーヒーと一緒に、小さなお菓子をのせるのに便利です。
空間の仕切りとして
自宅でささやかなパーティーを開くなら、個別のお料理を「折敷」に置いて、大皿はテーブルに直接置くと、仕切りとしての役割にも。テーブルにメリハリができて、簡単に洗練された印象を与えることができます。
最後に
格式高いシーンでも使われる「折敷」ですが、現代の生活に上手に取り入れると、いつもの食卓が一気におしゃれに。まずは、扱いやすいものを選んで取り入れてみましょう。
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